【箱根への道】鬼ごっこ無敵の東京国際大・伊藤、2区で鬼貯金 初シード導く

東京国際大のエースとして箱根駅伝での快走に期待が懸かる伊藤(カメラ・相川 和寛)
東京国際大のエースとして箱根駅伝での快走に期待が懸かる伊藤(カメラ・相川 和寛)
東京国際大
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◆東京国際大 前回15位(3年連続4回目)予選会1位 出雲不出場 全日本4位

 世界を見たエース・伊藤達彦(4年)が、最後の箱根路に挑む。7月のユニバーシアード・ナポリ大会ハーフマラソンで3位。相沢晃(東洋大4年)ら学生トップ選手から刺激も受け急成長した。予選会では日本人トップの全体5位。全日本大学駅伝では2区で13人抜きを見せ、区間賞を獲得した。箱根路は3年連続の2区が濃厚で、悲願の初シード獲得へ導く。

 確かな手応えを手に、伊藤が最後の箱根路に挑む。3年連続の2区起用が濃厚で「2区で区間賞を取って、チームに貯金を作りたい」と、エースらしく堂々と宣言した。予選会は日本人トップの走りで初の首位通過に貢献。その1週間後の全日本大学駅伝は2区で区間賞を取り、初出場のチームを4位でのシード権獲得へと押し上げた。「自信になった」とうなずいた。

 3位に入ったユニバーシアードでは、代表として相沢ら学生トップ選手と過ごし「睡眠や練習への意識の高さを感じた」と刺激を受けた。以前はレース前でも就寝が午後10時以降になることもあったが、最近ではレース2週間前になると午後8時に目を閉じ、9時間半は睡眠を取るようにしている。「同部屋の後輩は驚くけど、(寝ると)朝練で体が動く」。大志田秀次監督(57)も「競技への姿勢が変わった」と成長ぶりに目を細める。

 走りと、負けず嫌いの原点は「鬼ごっこ」にある。小学校時代は毎日、近所の公園で友達と駆け回った。「ずっと鬼ごっこをしてきたので、昔から気合では負けない。よく逃げていたけど、捕まらなかった。『アイツ、速いから追わない』と言われた」

 卒業後は実業団のホンダに進む。入学時は「大学で陸上はやめる。社会人では普通に仕事して遊びたいし…」と考えていたが、4年間で飛躍を遂げ「今は一生競技と向き合って生きていく」と覚悟を決めた。目標はホンダで先輩となる設楽悠太(28)で、「将来的にマラソンで五輪に出たい」と目標も固まった。陸上人生は続くが、学生としては最後の駅伝。「3大駅伝3冠はもう無理だけど、最後はシードを取りたい」。エースとしての走りで、有終の美を飾る。(宮下 京香)

 ◆伊藤 達彦(いとう・たつひこ)1998年3月23日、静岡・浜松市生まれ。21歳。中学はサッカー部で、浜松商から本格的に陸上を始める。箱根駅伝は初出場の18年大会で2区15位、19年は同11位。趣味はインターネットでの映画観賞。169センチ、50キロ。

 ◆東京国際大 1965年、国際商科大として創立。86年から現校名。2008年には野球部の監督に元広島の古葉竹識氏を招くなど、複数の運動部を強化した。駅伝部は中大OBの横溝三郎総監督、大志田秀次監督の指導体制で11年に創部。箱根駅伝には16年に初出場し、17位。最高は前回の15位。今季、全日本に初出場し、4位。タスキの色は紺青。大学の主なOBは、作家の横山秀夫さん。駅伝部の拠点は埼玉・坂戸市。

 ◆戦力分析 予選会で初のトップ通過を果たし、全日本大学駅伝は初出場で4位。「5強の一角を崩す存在になれる」と前評判は高まっている。大志田監督は「チームとしては、まだその域には達していない」と冷静だが、同時に「一人一人がきっちり仕事をすれば、全日本みたいなことはやれる」と自信を示した。

 予選会3位のヴィンセント、同5位の伊藤が往路でどれだけ貯金を作れるか。復路は昨年失速した9区、10区を課題に挙げ、全員で取り組んだ。指揮官は「成果を出したい」。3年連続4度目の挑戦で初シードを狙う。

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