【清水】ロッテ・山室前社長が社長就任 野球からサッカーへ異例転身 みずほでエリート銀行員“リアル半沢直樹”

7月、井口監督(右)と会見に臨んだロッテ・山室球団社長
7月、井口監督(右)と会見に臨んだロッテ・山室球団社長
ナインに熱い声援を送るロッテファン
ナインに熱い声援を送るロッテファン

 ロッテの前球団社長・山室晋也氏(59)が、来年1月1日付でJ1清水エスパルスの球団社長に就任することが26日、分かった。野球界からサッカー界へ異例の転身となる。

 清水は14年から成績が低迷。15年にはクラブ史上初のJ2降格を経験するなど、毎年のように残留争いに巻き込まれている。今年4月に発表した決算では3期ぶりに赤字に転落。今季は「勝負の年」として強化費を確保するため、チケット価格を上げながらも12位に低迷した。監督とGMの交代も発表されており、山室氏には抜本的改革の旗振り役が期待される。

 山室氏はみずほ銀行の支店長時代は常に好成績を記録。16期中15期で表彰を受けるなど、エリート街道を歩んできたことから当時、流行したドラマの主人公にかけて“リアル半沢直樹”の異名を取った。同行を退職した際は数多くの企業からヘッドハンティングを受けたが、好待遇を蹴って14年にロッテ球団社長に就任した。

 身長186センチの敏腕社長は、高校時代はラグビー部というバリバリの体育会系。ただ「現場のことには口出ししない」がモットーで、現場の人間を立てて、自身は経営のことだけ考えてきた。「ファンが求めるものを提供し、顧客満足度を上げる。それが球団を強くすることにつながる」と他球団に負けないファンサービスを打ち出し、スポンサー回りにも奔走した結果、18年に球団史上初となる単体での黒字化に成功。今季も推定8億円規模の営業利益を生み出し、FAで楽天から美馬、ソフトバンクから福田獲得への資金増につながった。新外国人にはハーマンやジャクソンを迎え、近年にはない戦力強化へと乗り出している。

 球界でも名の知れた名物社長の退任が決まった直後は、大手企業などから数多くのオファーが舞い込んだが、山室氏は清水側の熱意に心を動かされたという。同時に「スポーツは多くの人に勇気や元気を与えられる力がある。今度はサッカー界でやってみたいと思った」と決意を新たにし、自身初のフィールドに身を置くことを決めた。

 ◆山室 晋也(やまむろ・しんや)1960年1月25日、三重県生まれ。59歳。82年に立大経済学部を卒業、第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。高校、大学、同行ではラグビー部。各地の支店長を経て、11年4月から執行役員。13年4月に、みずほマーケティングエキスパーツ代表取締役社長。13年11月にロッテ球団顧問に就任し14年から球団社長を務め、19年11月末で同職を退任。20年1月1日付で清水エスパルス球団社長に就任する。

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