【箱根駅伝】東洋大・相沢晃、前人未到の記録狙う…2区ならモグスに「近づく」4区なら「20年以上抜かれないような記録」

往路で前人未到の大記録を目指す東洋大のエース相沢
往路で前人未到の大記録を目指す東洋大のエース相沢

 第96回東京箱根間往復大学駅伝競走は2020年1月2、3日、東京・千代田区大手町の読売新聞社前~神奈川・箱根町の芦ノ湖を往復する217・1キロで行われる。「箱根から世界へ」という理念の下、1920年の第1回から創設100周年(戦争で5回中止)を迎えた節目の大会で、学生長距離界のエース・相沢晃(東洋大4年)は往路で前人未到の大記録を目指す。目前に迫った東京五輪、そして世界を見据える学生ランナーの走りにも注目だ。

 まるで馬のよう。時に、その力強さと異次元の走りから、相沢の走りはこう評される。学生3大駅伝においては直近4大会連続区間賞、さらに直近3大会では区間新記録。出雲、全日本、箱根と学生3大駅伝全てで区間記録保持者となった男が目指すのは、鉄紺の東洋大らしい攻めの走りだ。

 「2区なら塩尻(和也)さん(順大)の日本人最高ではなく、モグスさん(山梨学院大)の記録にどれだけ近づけるか。4区なら前回より30秒~1分くらいは更新できる自信があるので、20年以上抜かれないような記録を打ち立てたい。箱根を通過点、ステップにして、まずは2020年の東京五輪に1万メートルで出場するというのはもちろんですし、その先につながるようにしていきたい」

 酒井俊幸監督(43)も同じ目線で考えている。「世界を意識して箱根駅伝に臨むと宣言してるのは現時点では彼かな、と思っています。だから、世界を目指すなら、こういう走りをしなくちゃいけないんだという思いを、走りで表現してほしい」。東京五輪男子マラソン代表の東洋大OB服部勇馬(26)=トヨタ自動車=らと同様に、チームスローガン「怯(ひる)まず前へ」の体現に期待を寄せる。

 今季1万メートル日本人学生最高こそ駒大のルーキー・田沢廉に譲ったが、エースとしての自負が勝負強さに磨きをかけた。特に伊勢路では「『あいつには勝てない』という走りが必要だった。相手をあきらめさせるような」とハイペースで飛ばす相沢に、9キロ付近で酒井監督が「休まない! 休まない!」と猛ゲキ。「いいぞ!」と背中を押すのではなく、1秒をけずり出す走りを求めた指揮官に対し、学生長距離界の星は見事に応えた。

 服部勇をはじめ、2代目・山の神の柏原竜二氏や設楽啓太(日立物流)と悠太(ホンダ)ツインズら、偉大な先輩の背中を見てきたがゆえに不安もある。「今も不安との闘い。あの時に憧れていた東洋大の先輩たちのようになれているのかな、と。でも、これから箱根駅伝や高校駅伝を目指す選手たちに夢を与える走りをしたい」。求めた理想に近づいているのか。最後の箱根路は、世界を目指す相沢にとっての答え合わせの場になる。(太田 涼)

 ◆相沢 晃(あいざわ・あきら)1997年7月18日、福島・須賀川市生まれ。22歳。長沼小3年から陸上を始める。2016年、学法石川高から東洋大に入学。今季は駅伝チームの主将。箱根駅伝は2年2区3位、3年4区区間賞。自己記録は5000メートル13分34秒94、1万メートルは28分17秒81。178センチ、62キロ。

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