仙台育英、26年ぶりアベックV

男女ともに優勝し、ガッツポーズする仙台育英の選手たち(カメラ・馬場 秀則)
男女ともに優勝し、ガッツポーズする仙台育英の選手たち(カメラ・馬場 秀則)
1区を走る仙台育英女子の小海
1区を走る仙台育英女子の小海

◆男子第70回 女子第31回 全国高校駅伝(22日、たけびしスタジアム京都発着、男子7区間42・195キロ、女子5区間21・0975キロ)

 26年ぶりのアベックVだ! 仙台育英(宮城)が男子は12年ぶり8度目、女子は2年ぶり4度目の優勝を飾った。男女同時優勝は15年の世羅(広島)以来4年ぶり。仙台育英は1993年以来26年ぶり2度目。女子は昨年までけがに泣いた1区小海遥(2年)、3区清水萌(3年)がともに区間賞の快走。男子は3区の兄・大和(3年)、最終7区の弟・駿恭(1年)の吉居兄弟が勝負強い走りで貢献した。

 けがで苦しんだ2人が、仙台育英女子に2年ぶりの優勝を引き寄せた。1区区間賞の小海が「しっかり状況判断して、冷静に走ることができた」と勢いづけると、3区区間賞でトップに立った清水は「少しずつ差を詰めていたし、ラストの坂で越せると思った」と後続に弾みをつける力走だ。ケニア人留学生のエスタ・ムソニ(3年)が、8月に負った右大腿骨骨折の影響で欠場。戦力ダウンが懸念されながら、日本人だけで頂点をつかんだ。

 小海は昨年、大会2日前に左股関節痛を悪化させて欠場した。今年4月から、「優勝のため1区を走りたい」と“志願”。実力をつけて果たした1年越しの雪辱に、釜石慶太監督も「昨年は神様に見放されたけど、今年は見てくれていたんだなと思う」とねぎらった。清水はこれまで左足首のけがなどが続き、過去2年は不出場。両親から「全国で走らないと花を咲かせられないよ」という激励を受けて奮闘し、最初で最後の都大路で快走した。

 女子は連覇を逃し、男子は11位に終わった昨年大会。レース後、仙台育英男女チームは宿舎で監督が話した「来年絶対にアベック優勝して悔しさを晴らすぞ」という思いを常に抱き、練習してきた。2年前と同じアンカーを走ってゴールテープを切った木村梨七主将(3年)は、「(後輩に)何があるか最後まで分からないから、あきらめなければ結果はついてくると伝えたい」。苦しくても努力を続け、前に進んでたどり着いた優勝だった。(有吉 広紀)

 ◆吉居兄弟、最初で最後の都大路

 ラスト100メートルの直線に入ると、それが合図のように帽子を脱いだ仙台育英・吉居駿がスパートをかけた。競っていた倉敷を3秒振り切り、右手を突き上げてゴール。12年ぶりの優勝に「都大路を目指して頑張ってきた」と満面の笑みだ。1年生ながらアンカーを任せた真名子圭監督は「勝負力を信じていた。トラックでの表情をみて、いけるかなと思った」と振り返った。

 兄と走れる最初での最後の都大路だった。2学年上の兄・大和は、留学生も走る3区で区間8位。それでも昨年1区で42位と崩れた悔しさを糧に、「(設定タイムより)悪かったけどチームの優勝を目標にやってきた」と粘りの走りで後続につなげた。吉居駿は「中継所で待っているとき、『最後まであきらめず頑張れ』とLINEがきた」と兄の思いを胸に力走。指揮官も「彼は悔しがると思うけど、最後まで走りきってくれて思いが伝わった」と大和をたたえた。

 アベックVにも駿恭は「区間賞は取れなかった。来年は狙いたい」と意欲。2区区間賞の白井勇佑、6区区間新のムチリ・ディラングら、優勝を経験した2年生も残る。来年もこの喜びを味わうため、1年間練習を積む。(有)

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