ルーキーで一番最後になったJRA初勝利 小林凌大を支えた大先輩の一言

待望のJRA初勝利を挙げた小林凌大騎手(カメラ・相川 和寛)
待望のJRA初勝利を挙げた小林凌大騎手(カメラ・相川 和寛)

 年の瀬も迫る12月15日、待望の瞬間が訪れた。

 ルーキーの小林凌大(りょうた)騎手(18)=美浦・小西一男厩舎=は、中山1Rでスピーニディローザに騎乗。好発から行き脚がついて4、5番手争いにつけると、最後の直線では外から懸命に追い、最後にスパークジョイをかわして1着。デビュー187戦目でJRA初勝利となった。18日の調教後に話を聞くと、「とにかくホッとしましたね」と笑みをこぼした。

 尊敬する田辺裕信騎手(35)=美浦・フリー=の一言が支えになっていた。「ここで焦っちゃったらダメだぞ」―。JRA通算884勝の名手は、前所属が小林と同じ小西厩舎。今でも厩舎を訪れ、会話する機会も多い。年齢がほぼ倍に近い先輩騎手の一言は強く胸に残った。競馬学校の同期6人は、斎藤新騎手、亀田温心騎手、団野大成騎手、岩田望来騎手が3月、大塚海渡騎手、菅原明良騎手が4月にJRAで初勝利。「同期が勝ったらうれしいし、励みになる」と話していたが、やはり焦る気持ちがないと言ったら嘘になる。それでも、何より大事なのが日々の積み重ね。「あまり考えないで乗っていました」。リスペクトする“兄弟子”の一言を肝に銘じて馬に乗ってきた。

 初勝利後のウィナーズサークルでは、大先輩の柴田善臣騎手(53)=美浦・フリー=が「初勝利おめでとう」のプラカードを持ってくれた。「本当にありがたい。お父さんよりも年が上なんで」と、先輩方からの祝福に恐縮しきりだった。ちなみに、その父は元騎手で、現在は競馬学校の教官を務める小林淳一氏だ。

 地方では6月18日に船橋競馬場で初勝利を挙げていたが、待ち望んだJRAでの勝利。ウィナーズサークルで今後の目標を聞かれた際、後ろにいた先輩たちに「G1制覇だ」とむちゃ振りされ、思わずそう口にした。今はまだ「むちゃ」かも知れないが、G1勝利への道を開くのも日々の積み重ねしかない。

 趣味は音楽鑑賞で、好きな歌手はBUMP OF CHICKENとback numberという18歳。12月はヤングジョッキーズシリーズのファイナルラウンドも待っている。取材を受けた後に「ありがとうございます!」と礼儀正しく話し、自厩舎へと駆けていった小林。焦らずゆっくり、夢へと向かって行ってほしい。(中央競馬担当・恩田 諭)

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