【記者の目】イバラの道が爆発力を生む…100&200メートル両立で高まる完成度

サニブラウン・ハキーム
サニブラウン・ハキーム
9月の世界陸上100メートル予選でスタートするサニブラウン(中央)
9月の世界陸上100メートル予選でスタートするサニブラウン(中央)

 日本陸連は16日、都内で理事会を開き、2020年東京五輪の100メートルと200メートル代表選考基準について「個人種目は原則として1種目のみとする」とする選考要項を提案した。金メダルを目標とする男子400メートルリレーのメンバーの負担軽減が目的で、来年3月までに結論を出す方針。リレーも含めた3種目での代表入りを目指すサニブラウン・ハキーム(20)=米フロリダ大=はこの日、都内で行われた日本陸連の年間表彰式に出席。方針に対し、異論を唱えた。

 一報を聞いて、内村航平の言葉を思い出した。「6種目できてこそ体操」。器具から特徴までバラバラの各種目を全て極める個人総合にこだわった。16年リオ五輪は27歳で、体操選手としては若手ではない。体力の負荷も高い中、個人総合&団体2冠を手にした。真の強者だからできる、厳しい中で極限の力を削り出す様に心を揺さぶられた。

 今の日本の短距離勢は、3人の100メートル9秒台を擁する。一昔前は夢のまた夢だった個人種目での五輪決勝も現実味を増し、陸上強国の仲間入りへ着実に進んでいると感じる。それでもドーハ世陸でのリレーは金の米国と0秒33差の銅メダル。バトンパスでの上積みは難しく、個の力向上を避けて通れないと突きつけられた。

 100メートルと200メートルは走路や出力の特徴も違うが、両立で走りの完成度は間違いなく高まる。五輪日程の厳しさは理解できる。ただ、今の選手たちには厳しい道を求めることが極限の爆発力を生み、五輪の頂点につながると期待してしまう。(陸上担当・細野友司)

サニブラウン・ハキーム
9月の世界陸上100メートル予選でスタートするサニブラウン(中央)
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