◆卓球 ワールドツアー・グランドファイナル第1日 ▽女子シングルス1回戦 劉詩ブン4―0石川佳純(12日、中国・鄭州)
【鄭州(中国)12日=林直史】女子シングルスで石川佳純(26)=全農=が20年東京五輪代表を確実にした。1回戦で世界女王の劉詩ブン(中国)に0―4で敗れたが、直後に初出場を目指した平野美宇(19)=日本生命=が1―4で王芸迪(中国)に敗戦。選考ポイントで135ポイント差でリードしていた石川が、伊藤美誠(19)=スターツ=に続く2枠目の選考基準を満たした。石川は3大会連続の五輪出場となる。
石川は五輪代表が確実となった直後、すぐに平野を思いやった。「今はうれしい気持ちもすごくあるし、最後まですごく厳しいレースをして、美宇ちゃんもずっと苦しいレースをしたと思う」。そして「シングルスに出るということは、出れなかった人もいる。その分も頑張らなきゃいけないなっていう責任も感じてます」と表情を引き締めた。
石川はこの3年、年下の選手からも謙虚に学んできた。平野も8学年下だが、17年にアジア選手権を制した際には打球点の高い高速卓球に大きな刺激を受けた。今年9月からは五輪を見据え、ダブルスも本格的に組むようになった。「勉強になることが多くて、すごく成長させてもらった。五輪はやっと、日本選手同士で争わなくていい。(選ばれれば)美宇ちゃんとも力を合わせて最高のプレーがしたい」。ライバルへの敬意と感謝を込め、共闘を願った。