「球界を変えた男」マービン・ミラー氏が8度目の候補で殿堂入り

マービン・ミラー氏(AP)
マービン・ミラー氏(AP)

 米野球殿堂のベテランズ委員会が8日(日本時間9日)、1970~1987年の「Modern Baseball Era」の時代に活躍した選手らから、選手会専務理事として強大な組織にしたマービン・ミラー氏が8度目の候補で当選、前回の投票で1票足りなかった強打の捕手として活躍したテッド・シモンズ氏も殿堂入りした。16人の選考委員で、殿堂入りに必要なのは12票。シモンズ氏は13票、ミラー氏は12票を獲得した。残り8人の候補者の中で次点はドワイト・エバンスの8票だった。

(以下2012年のヒルマニア再録)

 今季(2012年)開幕時の大リーガーの平均年俸は344万ドル(約2億7500万円)。45年前は1万9000ドル(約684万円、当時の外国為替レート)だったことを考えれば、181倍と急上昇している。この繁栄をもたらしたのが、マービン・ミラー氏だ。

 理詰めの交渉に加え、オーナー側に丸め込まれるだけだった選手を意識改革させ「史上最強の組合」と評される選手会をつくり上げた。「野球界を変えた男」と呼ばれ、死亡のニュースが駆けめぐったこの日、米メディアのスポーツ・コラムニストは先を争ってコラムを掲載した。04年に刊行された2700ページに及ぶ「トータル・ベースボール」には、球界の重要な100人が載っているが、本塁打王12回のB・ルース、人種の壁を破ったJ・ロビンソン、ベースボールのルールを構築したA・カートライトに次ぐ4番目に名前が挙がっていた。

 従来、米大リーグの球団は選手を束縛し、「選手はユニホームを脱ぐ自由」しかなかった。そこで選手会が招いたのが、全米鉄鋼労連弁護士として力を発揮したミラー氏。66年に就任すると、3度のストライキを含む5度の労使紛争を指揮。年俸調停制度創設、年金制度改革などを実現し、75年には念願のFA制度を勝ち取った。

 当時、タイガースに在籍していたJ・バーランダーは「彼の功績に、皆が感謝している。今の我々があるのは、彼の遺産があればこそだ」とコメントを寄せていた。

 その後も惜しくも殿堂入りを逃したが、新たな選考委員に代替わりし、彼を嫌っていた古手の関係者が退いたこともあって念願の殿堂入りになった

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