羽生結弦、4A初公開の舞台裏「あの練習はかなりいろんな覚悟を決めて…」 一問一答<1> 

一夜明けの取材にこたえる羽生結弦(カメラ・矢口 亨)
一夜明けの取材にこたえる羽生結弦(カメラ・矢口 亨)

 フィギュアスケートGPファイナルの男子で2位の羽生結弦(25)=ANA=が8日、会場のイタリア・トリノで一夜明け取材に応じた。以下一問一答その1。

 ―一夜明けて演技を振り返って。悔しさや満足感は?

 「まあ、いろいろな気持ちはやっぱりあります。正直言って、まあ、この構成に出来ればなりたくはなかったんですけど。まあ一応練習しておいてはよかったなというふうには思いますし、まあ、この構成を練習した回数と言ったら、多分通しは1回ぐらいしかできていないですし。もちろんノーミスはできて…まあ、アクセル―アクセルにはするつもりはなかたですし、トウ―フリップでやるつもりも全くなかったですけど一応ノーミスはしていたので。頑張れるとは思ったんですけどね。ただ、うん、やっぱり試合は大変だったなというふうも思いますしたし、後、うーん…4回転ループと4回転ルッツが跳べるようになったっていうのはすごく大きな一歩だったと思うのと同時に、やっぱりもっと、つなぎの部分であったり、音楽であったり、表現であったり、そういったものをやっぱり、何て言えばいいんですかね…感じて…スケートしないと、なんか、自分がスケートをやってて腑に落ちないなっていうふうに、ちょっと昨日考えながら夜を過ごしました」

 ―アクセルの完成度を見せてもらいました。

 「はは(笑い)すみません。全然完成してないんですけど。恥ずかしい(笑い)」

 ―世界選手権あたりにはというプランは。

 「はい。頑張ります。そのつもりで。本当は正直な気持ちを言ってしまうと、ショートが終わった後に割と絶望していて。やっぱり、まあ、サルコーと4回転トうループのコンビネーションの構成で、まあ『オトナル』があまりにもはまらなすぎて、ずっと。何ではまらないんだろうっていうのをひたすら考えてはいたんですけど。まあ、13点差っていうのは、ジャンプ1本増やしたからとか4回転にしたからって言って、あのー、縮まるものじゃないっていうのはすごく分かっていましたし。彼(ネーサン・チェン)自身も5回跳んでくるだろうということは、もう、すごく分かっていましたし。あとまあ、こんなプレッシャーでは絶対に潰れないっていう強さをすごく感じてもいたので、まあやっぱ難しいだろうなっていう感じはありました。だからこそ、やっぱここで何か爪痕を残したいっていう気持ちがあって。うーん、いろいろ考えたんです。何か、何で今回コーチが来られなかったんだろうとか、どうしてショートでミスをしてしまったんだろうとか。あんまりそういう、なんか、運命主義者ではないんですけど僕は。でも何かしらの意味が多分そこにあるんだろうなって考えて。で、もしそこに意味があるんだとしたら、ストッパーがいない今だからこそ、自分だけで決められる今だからこそ、ここでやってもいいんじゃないかなってちょっと、自分を許してしまって。だからある意味、あのー、4Aの練習をすること自体が、もう本当に1か月以上、ですかね、やってなかったと思うんですけど。やっぱスケートカナダからNHK杯の間も、うん、1、2回くらいしか出来なかったですし。もちろんNHK杯からこちらまではもちろん無理でしたし。でもそれでもやりたいって思ったのは、ここで何かしら、何かを残したいっていうふうに思ったからであって。まあ結果として跳べなかったですけど、あの練習はかなりいろんな覚悟を決めて。やっぱりアクセルの練習をするのは、まあ毎回そうなんですけど、いろんな覚悟は決めていて。まあやっぱり回転がまだ足りきってないジャンプの方が多いので、いつどこか痛めてもおかしくない着氷だったり、転倒をするっていうのもリスクはありますし。後は、まあ試合の公式練習だからこそ気合が入りすぎて、やっぱいつもより浮くだろうと。そうなった場合に、やっぱり前にケガしたのと同じ状況になって、大きなケガをしてしまうリスクもある。で、もちろんこの時期にケガしてる確率も高いので、そういう意味でも怖いなっていうのと。後は最後は、やっぱ、ほぼ試合を捨てるような覚悟でいってるんですよね。ここで無理をして力を出し切ったら、やっぱりフリーまで持たないのは分かっていたんです。調整はしなきゃいけないはずなのに、ショートでも跳べなかったくせに、やっぱりそこでやるっていうことは、そこは捨てるという言い方はふさわしくないかもしれないんですけど、試合ごとそこに懸けるぐらいのつもりで、そこのアクセルの練習に懸けるぐらいのつもりでやらなきゃいけないっていう、なんか覚悟があったので。まあそういう意味でもいろんな覚悟をしながらこの試合過ごせましたし、だから先程誕生日のお祝いをしていただけましたけど、なんかそういう意味でも、やっぱ、ここは一生に一度しかない所ですし、僕自身も、ここの舞台がきっかけでいろんなことが回って。で、スケートができて。やっぱり憧れの地になって。で、オリンピックで優勝できてっていうふうに全てがつながってきていると思うので。まあ跳べはしなかったですけど、でもある意味、ここがまた自分にとってのきっかけの地になったなと思います。すみません長くて」

 ―コーチが一緒だったらアクセルの練習はしなかったですか。

 「しなかったですね。多分止められたと思います、やっぱり。やっぱり何が大事なんだって話になった時に、絶対に試合の方が大事なので。それは自分でも分かっていたんですけど、でもこの絶望的な状況の中で、ここで何かを残さなきゃいけないという使命感がすごくあったんですね。それは前に言っていた理想の形の、その、幼いころの自分が見た時に、それを胸張って自分がここで何かをやったかって言われたら、多分試合だけにあわせていたとしても、どっちにしろあの構成で完璧なノーミスをすることは多分不可能に近かったと思うんですよ。多分10…うん、10%もなかったと思うんですよ、やっぱり確率的に。それに懸けるんだったら、それに懸けて勝てないのだったら、だったらここでちゃんとやるべきことやろうよって。で、その中で思ったのは、自分の中でやるべきことは、ここで4ルッツをしっかり跳びきることだったし、ここでアクセルを完成させたいっていう気持ちでした」

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