フィギュアスケートのジュニアGPファイナル男子で2005年の小塚崇彦、09年の羽生結弦(ANA)、14年の宇野昌磨(トヨタ自動車)に続く4人目の日本勢優勝を飾った15歳の佐藤駿(埼玉栄高)が8日、一夜明け取材に応じた。
ルッツと2度のトウループの4回転を決めたフリーの177・86点と合計得点255・11はジュニア世界最高。「いろんな人から『おめでとう』と言われて、改めて優勝したんだと実感した」とはにかんだ。
同じ仙台出身で憧れの羽生結弦(25)=ANA=とエキシビションの練習前に会話を交わした。「『駿君だったら5回転跳べるよ』と言われました。まだ4回転4種類しか跳べていなくて、フリップをやろうかな、という話をしたら『フリップをルッツだと思って跳べば跳べるよ』みたいな感じで『軸をこうして跳べば跳べる』みたいなアドバイスをもらいました」とうれしそうだった。
7日のフリーは、ホテルのロビーで携帯電話で観戦した。羽生の4回転ルッツの成功を見届け「よし、行くぞ」と気合いを入れた。幼稚園時代に、羽生から贈られたペンダントは今でも宝物。試合の度に身につけている。試合後には羽生から「おめでとう。身長伸びたね。ペンダント今でもつけてくれているんだね」と声をかけられ「うれしかった」という。
「羽生選手のジャンプのきれいさだったり、スケーティングの滑りだったり表現力をまねできるように頑張りたい」。北京五輪の星は勢いに乗ったまま、昨年12位だった全日本選手権へ向かう。