岩佐亮佑、NYで王座奪還 左ストレートTKO「感無量」

王座復帰を果たして雄たけびを上げる岩佐(AP)
王座復帰を果たして雄たけびを上げる岩佐(AP)

◆プロボクシングIBF世界スーパーバンタム級暫定王座決定戦 ▽12回戦 ○岩佐亮佑(11回1分9秒 TKO)マーロン・タパレス●(7日、米ニューヨーク・バークレイズセンター)

 元IBFスーパーバンタム級王者・岩佐亮佑(29)=セレス=が左ストレート一撃KOで王座返り咲きを果たした。同級3位で元WBO世界バンタム級王者マーロン・タパレス(27)=フィリピン=の強打と圧力に耐え、迎えた11回、得意の左でダウンを奪い1分9秒TKO勝ちで暫定王座を獲得。昨年8月の陥落以来、1年4か月ぶりに王座奪還となった。今後は正規王者ダニエル・ローマン(29)=米国=との統一戦を目指す。戦績を27勝(17KO)3敗とした。

 岩佐が“世界の中心”で切り札を見せつけた。終盤11回。相手の右ジャブの打ち終わりに左ストレートが伸びる。頬を打ち抜かれたタパレスは吹っ飛んで倒れた。カウント8。うつろな目をして立ち上がるが、足元がふらつきストップ。TKO勝利が決まると、中学時代から手ほどきを受けてきた元WBA世界スーパーフライ級王者のセレス小林会長(46)と抱き合った。

 「手応えがあったのはあの一発だけ」と振り返る土壇場で放った鋭い日本刀のような得意の左。圧巻のKOはニューヨークのファンから喝采を浴びた。「感無量。ボクシング人生で一番うれしかった」と頬を緩めた。

 限界突破の復活劇だ。過去の3敗は全て自身と同じサウスポーだった。同様に左構えからパンチを強振するタパレスの圧力に苦しめられた。だが相手のパンチを見切り「プレスをかけながらバランスよくできた」と時には足を止め、逃げずに打ち合った。15年以上のボクサー人生で最高の試合だった。

 昨年8月にTJ・ドヘニー(アイルランド)との2度目の防衛戦で判定負けを喫した。試合終盤に倒さなければ勝てないと察したものの、前に出られず虎の子のベルトを失った。引退も考えた。だが覚悟を欠いた戦いを心底悔いていた。

 王座陥落後からWBA世界ミドル級王者・村田諒太(帝拳)も指導する中村正彦トレーナーの下、フィジカル強化を図った。「自分はボクシングが好きだから。苦手なことにも取り組もう」と1年以上にわたり、体幹を鍛え直し、足腰に粘りも出てきた。苦手だったサウスポー相手に快勝し、「もう文句ないでしょ。克服です」と笑った。

 今月26日に30歳の誕生日を迎える。「最後のチャンス」と腹をくくった覚悟が実を結んだ。次はIBFとともにWBAスーパー王座も保持する統一王者ローマンが標的だ。9日に帰国する岩佐は「本当のチャンピオンになりたい」とさらなる高みを目指す。

 ◆岩佐 亮佑(いわさ・りょうすけ)1989年12月26日、千葉・柏市生まれ。29歳。中2からセレスジムでボクシングを始め、習志野高で高校3冠。2008年にプロデビュー。11年3月に日本バンタム級王座戦で山中慎介(帝拳)にTKO負け。同11月に日本王座、13年12月に東洋太平洋王座を獲得。17年9月に小国以載を下し、IBF世界スーパーバンタム級王座を獲得。18年8月にTJ・ドヘニーに敗れ、2度目の防衛に失敗。身長171センチの左ボクサーファイター。

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