11年大邱世陸代表の野尻あずさが引退レース「これからは伴走家」 ノルディックスキーからマラソン転向の異色ランナー

引退レースとなるさいたま国際マラソンを走り終えた野尻あずさ
引退レースとなるさいたま国際マラソンを走り終えた野尻あずさ

 東京五輪代表選考MGCファイナルチャレンジ女子初戦となるさいたま国際マラソンが8日、さいたまスーパーアリーナ発着で行われた。2011年大邱世界陸上女子マラソン19位の野尻あずさ(37)=NikoA’s Running Family=は2時間53分37秒で走破。引退レースを12位で終えた。

 晴れやかな表情で野尻は現役最後のレースを振り返った。「こうして走ってこられたのは、周囲の方々のおかげ。感謝の一言に尽きる」。富山・上滝中1年からスキー距離の選手として活躍。日大時代、04年の学生選手権3冠で、日本代表に選ばれた。だが、トリノ五輪で代表に入れず違う道を模索。富士登山競走を3連覇した経験から、25歳で陸上の道を志し、第一生命に入社した異色ランナーだ。

 09年に世界ハーフ、11年には大邱世界陸上のマラソン代表に選出され19位。世界の舞台に立ったが、ロンドン五輪の選考会で敗退。「違う形で挑戦してみたい」と退社し故郷の富山に戻り、休養期間を経て再出発した。その後は日の丸を背負うことはなく「トップアスリートとして結果を求められ、心技体が伴わなくなったことで、競技に区切りをつけようと思った」と第一線を退く決意をした。

 今後は夫とともに設立した「一般社団法人日本伴走家協会」で知的障害や発達障害を持つランナーをサポートしていく。「これからの肩書きは『伴走家』。これまでの自分の競技が無駄にならないような活動をしていきたい」と新たな目標を語る。現役生活で唯一時計をつけずに走った今回のレース。自分自身の感覚を信じて駆け抜けた42・195キロのように、これからの人生も信念を持って突き進む。

 ◆野尻 あずさ(のじり・あずさ)1982年6月6日、富山市生まれ。37歳。上滝中1年からスキーと陸上を始め、日大スキー部時代はノルディックスキー・距離の日本代表で2003、05年のユニバーシアード出場。07年全日本選手権の10キロフリー2位。08年にスキーを引退し、同年8月に第一生命に入社。11年大邱世界陸上女子マラソン19位。12年3月に同社を退社。13年2月からプロ選手として活動。

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