2年連続でホームラン王に輝いた西武・山川穂高内野手(28)が5日、所沢市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、1億円増の2億1000万円で契約を更改した。
“今年のMVP”を上回り、ニヤリと笑った。「森が2億いったのを見て、100万円でいいから勝ってくれって。森に1000万円勝ててよかった。森の食事代。誘うのは森だけど、おごるのは俺なので」
今季は2年連続で全試合に出場して打率2割5分6厘、120打点、43本塁打。しかし、いずれも昨年の数字を下回った。「全然ダメだった。思い描いた通りにいかなかった」と顔をゆがめた。
身近な存在に救われた。不振に悩んだ7月。森から「バットを替えたら」と提案され、練習用の白バットで豪快な一発を放った。山川は「森に言われたので。気分転換」と、久しぶりの笑顔を見せたのだ。森とは、一緒に買い物に行くなど兄弟のように仲がいい。「僕は何百回とフォームを変えた。でも、森は一つのフォームで年間を通してやれる。すごいこと」。来季はチームの選手会副会長に就任し、選手会長の森を支える。「ああ見えても、森はしっかりしてる。大丈夫」。同期入団の2人がチームをけん引する。
来季は背番号が「33」から「3」に変わる。「4番は譲れないし、来年は3年連続ホームラン王、チームの3連覇、日本一を目指していく。金メダルとか、オリンピックもあるので。シーズン優先だけど、選ばれたら出たい」。山川のまなざしは、キラキラと輝いていた。(森下 知玲)