【磐田】必然だった2度目の降格<2>指揮官3度変わるも低迷のまま

7月6日の鹿島戦で指揮をとった磐田の鈴木秀人元監督
7月6日の鹿島戦で指揮をとった磐田の鈴木秀人元監督
鈴木元監督(中)の就任会見に同席した小野社長(右)と服部強化本部長
鈴木元監督(中)の就任会見に同席した小野社長(右)と服部強化本部長

 J1ジュビロ磐田の2度目の降格が前節名古屋戦(11月30日)で決まった。リーグ優勝3度の名門は、序盤から低迷。1シーズンではクラブ史上最多となる4人が指揮を執る異常事態に陥った。スポーツ報知では「必然だった2度目の降格」と題した3回連載で、なぜ降格したかを検証する。

 名波監督の後任が発表されたのは7月1日。強化本部が選んだのは、鈴木秀人ヘッドコーチ(45)だった。小野勝社長は「(名波監督がやってきたことを)上に積み上げていく」と理由を説明。が、Jリーグの関係者は「外部の監督をリストアップしていたわけではなかったようだ」と明かす。4年9か月、名波監督が築いたベースは変えずに、最下位からの反攻を目指した。

 練習ではビルドアップ(攻撃の組み立て)やゴール前までボールを運ぶ形を整理し直したが、大幅な変更はなかった。ある選手は「雰囲気が変わるということはなかった」と明かした。

 小野社長は6月28日の株主総会後、19年度に1億超の赤字予算を組み、選手補強にあてた。FWルキアン(28)、元日本代表MF今野泰幸(36)、MFエベシリオ(28)、DFファビオ(30)、DF秋山陽介(24)の5人を獲得。当時のチームトップ5得点のFWロドリゲス(24)、元日本代表MF中村俊輔(41)、U―22同FW小川航基(22)ら5人は放出した。チーム活性化が狙いだった。

 だが、結果は芳しくなく、鈴木監督は5試合目で1勝4敗となった時点で「体調不良」を理由に退任。在任期間はわずか45日だった。

 暫定的に指揮を執った小林稔コーチ(43)を挟み、ようやくスペイン人フェルナンド・フベロ監督(45)の就任が発表されたのは8月19日だった。1シーズンで4人が指揮を執るのは、J史上4例目。服部本部長は「鈴木監督でいくつもりだったが辞任した。リスク管理で調査する中、最終的にフベロ監督にお願いした」と説明。ここでこれまでの方針をひっくり返した。名波体制以上のハードワークを求め、ゴールへと向かう意識を改善し、ゴール数を増やすことが狙いだった。

 15年のパラグアイ・グアラニー時代には南米王者を決めるリベルタドーレス杯で4強に導いた指揮官が就任し、これまでは選手個々のアイデアに任せていたサッカーが、決めごとの多い攻撃サッカーに変わった。重視したのはサイドチェンジを多用するサイド攻撃だった。

 練習でもこれまで以上の激しさを求めた。選手からは「練習の強度が前と全然違う」という声が相次いだ。荒療治による改革が始まったが、新監督が未経験のJリーグで自軍の選手たちの特徴を把握するには時間がかかった。8月24日のC大阪戦から始まったフベロ体制のジュビロは3連敗。指揮官を変えても、結果はすぐには出なかった。(特別取材班)

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