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吉居兄弟で日本一 仙台育英の弟・駿恭「兄と笑って終わりたい」…全国高校駅伝22日号砲

スポーツ報知
選考会をトップでゴールした仙台育英・吉居駿

 全国高校駅伝(22日、京都)の男子で12年ぶりに優勝を目指す仙台育英に心強いルーキーが名乗りを上げた。吉居駿恭(しゅんすけ、1年)が11月30日の全国都道府県駅伝(女子・来年1月12日=京都、男子・同19日=広島)の宮城県代表選考会男子5000メートルに出場し、14分31秒65で優勝。同代表に大きく前進した。全国高校総体の同種目で日本人トップの3位に入った大和(3年)を兄に持つ駿恭は、暮れの都大路も出場してチームに貢献することを誓った。

 吉居駿が持ち前のスピードを大いに発揮してみせた。全国都道府県駅伝の宮城県代表選考会男子5000メートル。集団の真ん中でペースの変化を見定めた上で残り1周の鐘の音と同時に3番手からスパートした。県高校駅伝にも出場していたの白井勇佑(2年)や菊地駿介(3年)を大きく突き放して、2位以下に6秒以上の差をつける快勝。「今日は勝つことを意識していた。考え通りのレースができたし、この勝利は自信になります」と笑みをこぼした。

 愛知・田原東部中時代は全国中学大会で1500メートルを優勝。鳴り物入りで兄・大和がいる仙台育英に進学したが、10月の県高校駅伝ではメンバー漏れ。チームは2時間2分46秒の驚異的なタイムで全国切符をつかんだ。「次につなげようと考えていたけど、あの結果を見て悔しさが沸いた」という。練習にも熱が入り、11月に入ってからは東北高校駅伝で2区区間賞、日体大記録会5000メートルでは14分24秒56と自己記録を更新などと調子がうなぎ登り。「都大路は自分が出て優勝したい」と先を見据えて脚を磨いている。

 心強い存在は兄だ。8月の高校総体5000メートルで日本人トップの3位に入るなど、エースとして活躍してきた大和について「お兄ちゃんは本当に優しい。レース前もリラックスできる言葉をかけてくれる」という。ただ、競技ではライバル。今季の兄の活躍には「自分の目標。これまでの実績では逆転されたので、高校総体で留学生にも勝って抜きたい」と燃えている。

 大和は既に都道府県駅伝の推薦選手になっているため、兄弟出場のチャンスはあと2度残されている。「お兄ちゃんと一緒に走れる機会は少ない。一緒に笑って終わりたい」と駿恭。選考会でつかみ取った勢いを快走につなげ、仙台育英の名門復活につなげる。(遠藤 洋之)

 ◆吉居 駿恭(よしい・しゅんすけ)2003年4月8日、愛知・田原市生まれ。16歳。大草小5年から田原市陸上クラブで陸上を始め、田原東部中3年の18年全国中学大会で男子1500メートル優勝、同3000メートル2位。仙台育英高では11月の東北高校駅伝2区(3キロ)区間賞でチームの優勝に貢献。5000メートルの自己ベストは14分24秒56。家族は両親と双子の兄2人。168センチ、54キロ。

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