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【ロッテ】佐々木朗希、入団秘話…柳沼スカウトが明かす“令和の怪物”

スポーツ報知
交渉権確定の紙を手にするロッテ・柳沼スカウト(本人提供)

 ロッテからドラフト1位指名された佐々木朗希投手(18)=大船渡高=の入団が30日、決まった。岩手・大船渡市内のホテルで入団交渉を行い、高校生ながら新人選手の最高条件となる契約金1億円プラス出来高払い5000万円、年俸1600万円で合意。最高条件での合意は球団高卒投手史上初、甲子園未経験の高卒選手としても史上初となった。背番号は17番に決定。担当の柳沼強スカウト(45)が“令和の怪物”獲得の秘話と素顔を明かした。

 ブルペン捕手から2月にスカウトへ就任し、初めて佐々木君のことを見たのは3月31日、栃木・矢板で行われた作新学院との練習試合でした。気温5度くらい。ブルペンでは軽く投げていましたが、マウンドではひょう変。躍動感が一気に上がりました。足があんなに高く上がるのに、バランスが崩れない。ホームベースまでの18・44メートルが近くに見える。これまで多くの高卒投手の球を受けてきましたが、あんなに大きく見える投手はいなかった。ビックリしました。

 スカウトは練習中の姿を見るのも仕事。練習への姿勢や性格も知ることができます。忘れられないのが4月16日からの3日間。他球団がいない中、高校のグラウンドで練習を見ました。

 そこで見えたことは1球1球、考えながらピッチングができていること。サインを出して変化球も織り交ぜながら実戦をイメージできていた。当たり前にできることじゃないですよ。打撃、走塁、ランニングの量、一つひとつ考えながら黙々と練習ができるタイプ。自分のペースも崩さないですし、常に良いものを目指している。プロ向きですよね。公式戦では他球団より少しでも良い席で見ようと、午前4時から並んで、場所取りしたこともありました。

 交渉権を獲得してから佐々木君と話す機会がありました。「プロではどんなトレーニングをしてるんですか?」「どれくらい走ってますか?」など、熱心に聞いてくる。さらにレベルアップしたいという意欲を感じました。おとなしいイメージを持ってましたけど、実際に話すとしっかりした若者です。こちらから質問しても簡単には答えを出さない。ひと呼吸置いてから考えて話し出す。物事を理解してから動くタイプかなと思います。

 現在の佐々木君の最速が163キロ。本人は大谷君の165キロを超えたいという目標を持っていると聞きましたが、僕は「170キロを出してほしい」という思いを込めて、17番を提示しました。今後は12球団NO1の投手になってほしい。けがせずに慌てずに。日本一のピッチャーになれる逸材ですからね。日本でシーズン20勝を挙げてほしいです。

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