必然の大敗、国内組と海外組にズレ…柴崎、連係に意識に「少し差がある」

スポーツ報知
ベネズエラに完敗し肩を落とす(右から)柴崎、畠中、三浦、井手口、川島(カメラ・馬場 秀則)

◆国際親善試合 日本1―4ベネズエラ(19日・パナソニックスタジアム吹田)

 選手層拡充を狙った森保ジャパンは前半だけで4失点を喫するなど、ベネズエラ代表に1―4で完敗した。得点もMF山口蛍(29)=神戸=の1点のみ。MF柴崎岳(27)=デポルティボ=や原口元気(28)=ハノーバー=ら主力組がチームを先導した一方で、新戦力との拙い連係が浮き彫りになった背景を、田中雄己記者が「読み解く」。欧州組が参加する年内最後の試合を終えた日本は12月、国内組で臨む東アジアE―1選手権(韓国)に出場する。

 実力差以上に、温度差を感じた。MF柴崎、原口ら“常連組”は局面で声を張る一方、国内組を中心とした“新戦力”は目を伏せ、思い切りの良さを欠いた。

 確かに海外組と比べ、国内組は球際での激しさなどで物足りなかったのは事実だが、それ以上に両者間の拙い連係が散見した。中島のヒールパスに誰も反応せず、柴崎は重要局面で原口、中島ばかりを頼った。14日のキルギス戦でカタールW杯アジア2次予選4連勝後、一部の海外組を所属クラブに戻し、ベネズエラ戦で新たに9人の国内組を招集した。初めて顔を合わせる組み合わせもあり、連係が鍵になることは試合前から目に見えていた。クラブでは阿吽(あうん)の呼吸が成り立つが、代表は違う。短時間で戦術を理解し、意識を共有しなければいけない。

 試合後、FW浅野は「1対1で勝てというのは簡単だが、どうしても勝てない相手もいる。その場合どうするか。そのような状況を作らないようにすべきだった」と振り返り、鈴木は「序盤から距離感が遠かった。すぐにハマっていないと分かった」と言った。日本で10日間の合宿を張り、万全の相手に面食らったことを差し引いても、事前に想定できたように思える。

 主将マークを巻いた柴崎は「(ボランチが機能しなかった原因は)僕に全責任がある」とした上で「いくら声かけしても、やるのは選手一人一人。(常連と新戦力は)少し差があるのかな」とこぼした。W杯8強を見据えた故の発言だとは理解できるが、その後ろに味方はついてきていたか。練習から主力選手が主導で戦術や意識をすり合わせてきたが、「入念に確認できなかった」と“ズレ”を明かすメンバーもいた。もし、柴崎らの後方に誰もいなければ、本田圭佑らが「自分たちのサッカー」と提唱して独りよがりとなり、1勝もできず1次リーグ敗退した14年ブラジルW杯の二の舞いになる危うさも感じた。

 “つなぎ目”となるべき森保一監督(51)がU―22代表活動に帯同し、試合2日前に合流したことも“不具合”に拍車をかけた。12月の東アジアE―1選手権は国内組で臨むため、今回が欧州組が参加する年内最後の試合。消化不良のまま、年をまたぐことになった。(田中 雄己)

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