【プチ鹿島プチ時評】「発信」でしくじり「桜を見る会を見る会」はこれから

プチ鹿島
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 「桜を見る会」。首相の後援者がたくさん参加したことが「公的行事の私物化では?」と論議になっているが、ここでは違う視点で考えてみたい。それは「情報発信」について。

 常々、首相の発信の“うまさ”は注目だった。参院選の前にはツイッターや首相官邸のインスタグラムに芸能人と食事をした際の写真を公開。政権が政策の成果を出して支持率を上げるのを正規営業とするなら、この手のイメージ戦略は“好感度営業”であろう。これは自民党も力を入れている。

 たとえば「#自民党2019」と名付け、10代のアーティストやダンサーを起用したPR動画をネットで流したり、人気イラストレーターが首相をイメージして描いた侍の絵も話題になった。別に全面的に共感されなくてもよいのだ。少しでも目に触れたり、身近さをふわっと抱いてもらえれば成功なのだと思う。PR戦略のうまさは自民党の独壇場と言っていい。野党は自民党に比べたら資金が潤沢でないという事情もあるのだろう。

 さて、そこで「桜を見る会」である。年々参加者が増えていることを指摘されるが、その中には「インフルエンサー」も招いていた。ネットで発信力が強い人だ。この人たちは記念写真を撮れば「勝手に発信」してくれる。若者に影響力がある人も多い。人気キャバクラ嬢が招かれていたのも発信力があるからだろう。そこで首相や令和おじさん(菅氏)の笑顔を投稿してもらえば自動的に多くの人への好感度営業になるのである。

 しかし、ここにきて穴があった。インフルエンサーではない参加者も当然発信する。SNSやブログで張り切って報告していた。誰だって自慢したいからだ。そこから「後援者」の発信がザクザク発見されて首相の私物化問題となった。今までイメージ戦略のうまさに定評があったが今回は「発信」でしくじったのだ。好感度キャンペーンを自分のカネではなく税金でやっていたからくりも気づかれた。ではこの事態を迎え今後どんな情報を発信し、対処しようとするのか。

 「桜を見る会を見る会」はここからが本番です。(お笑いタレント、コラムニスト)

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