◆第24回東京スポーツ杯2歳S・G3(11月16日・芝1800メートル・東京競馬場、良)
第24回東京スポーツ杯2歳S・G3は16日、東京競馬場で行われた。1番人気に支持されたコントレイル(ムーア)が直線で鋭く差し切り、従来のJRA2歳レコードを1秒1も更新する1分44秒5で5馬身差の圧勝。来春のクラシック戦線の主役候補に躍り出た。
スケールの大きさに衝撃が走った。超高速馬場とはいえ、上がり最速33秒1と極上の切れ味でライバルをねじ伏せた。ムーアは「時計はレコードだけど、速い感じはしなかった。正直、トップクラスの馬だと思う」と大絶賛。ゲート裏で輪乗り中に振り落とされ、レース前に左肩を痛める一幕もあったが、競馬では全く手を煩わせない完勝だった。
矢作調教師は「速すぎると言うか、ここまでとは正直思わなかった。想像を超えています。ホープフルS(12月28日、中山)へ行って、そこから王道を行ければいいと思う」と、能力に驚きを隠せなかった。馬主の前田晋二氏の兄で、生産者の幸治氏は「ダービーを取れる馬」と高らかに宣言。衝撃のデビュー2連勝で、新たな伝説が幕を明けた。(坂本 達洋)
◆コントレイル 父ディープインパクト、母ロードクロサイト(父アンブライドルズソング)。栗東・矢作芳人厩舎所属の牡2歳。北海道新冠町・(株)ノースヒルズの生産。通算2戦2勝。総収得賞金は4030万1000円。重賞初勝利。馬主は前田晋二氏。