楽天がドラフト1位で指名した大阪ガス・小深田大翔内野手(24)がこのほど、インタビューに応じた。50メートル5秒9の俊足を誇る即戦力遊撃手は、開幕スタメンと新人王を1年目の目標に設定。自身が少年時代に憧れていた元阪神・赤星憲広氏(43)のように、体の小さな野球少年に夢を与える存在になることを誓った。(構成・片岡 泰彦)
―10日に契約金1億円、年俸1500万円(いずれも推定)で入団に合意した。
「プロ野球選手になるんだという実感が以前より沸いて、気が引き締まる思いです」
―1年目の目標は?
「まずは開幕スタメンを目指し、新人王を一番の目標にしていきたいです」
―どんな選手を目指していくのか。
「自分の持ち味は足だと思っているし、球団からも足に期待していると言っていただきました。積極的に盗塁を決めていきたいですし、走るだけじゃなくて走攻守の三拍子が高いレベルでそろった選手になりたいです」
―成績面での目標は?
「打率3割、30盗塁というところをクリアできれば、一人前かなと思います。1年目からいきなり3割というのは難しいかもしれないけど、30盗塁は1年目からクリアしていかないといけないと思ってます」
―兵庫県西部の佐用町出身。どんな野球少年だった?
「小さいころは阪神戦をよく見ていました。当時のヒーローは赤星選手でした。小柄でスピードを武器とするプレースタイルが僕と似ていたので。走って欲しい時に走ってくれましたし」
―大阪ガスに在籍した2年間で最も成長したことは?
「盗塁ですね。近大時代は、自分の足を生かす意識が薄かったんです。最初は失敗もしましたけど、練習を重ねることでスタートを切る勇気が出て、盗塁成功率もかなり上がりました」
―侍ジャパン社会人代表の一員として、10月にはアジア選手権(台湾)にも出場した。将来の侍ジャパン入りは?
「初めて日の丸をつけた時はうれしかったですし、いずれは入ってみたいです。僕が赤星さんから勇気をいただいたように、僕自身も活躍して、体の小さな野球少年に夢を与えられる選手になりたいです」
◆小深田 大翔(こぶかた・ひろと)1995年9月28日、兵庫・佐用町生まれ。24歳。神戸国際大付高から進学した近大では、関西学生リーグで通算107安打を記録し、二塁手としてベストナイン3度受賞。大阪ガスでは遊撃手として昨夏の都市対抗野球大会と今秋の日本選手権でのチーム初優勝に貢献した。168センチ、69キロ。右投左打。