日本相撲協会は九州場所3日目の12日、西前頭3枚目・友風(24)=尾車=が「右膝関節脱臼(靱帯損傷を伴う)で治療期間は現在のとこと未定」という診断書を提出して休場すると発表した。友風の休場は初。対戦予定の碧山(春日野)は不戦勝となった。今場所の十両以上の休場は横綱・鶴竜、大関・豪栄道らに続いて5人目となった。
2日目の西4枚目・琴勇輝(佐渡ヶ嶽)との一番で右膝を痛め、福岡市内の病院に緊急搬送され、すぐに全身麻酔を施し、関節を修復したという。取材に応じた師匠の尾車親方(元大関・琴風)は「現在は病院で膝を固定している。これから精密検査を行って治療の方針を決めていく。(治療は)長引くでしょう。最低でも1年はかかると見ています」と話していた。
さらに「友風はしっかりしていました。心も折れていません。本人は夢を見ているような感じなんじゃないですか。私の場合もそうでした。現実を受け止めて、やり直すしかない。やってくれるでしょう」と続けた。尾車親方自身も最初に左膝内側側副靱帯断裂の大けがをしたのも1978年の同じ九州場所の2日目だったという。「不思議だよね。因果はめぐる、だ」と弟子の悲劇に肩を落とした。