萩野公介、代表候補に復活「階段上れた」

社会人選手権で代表候補復帰を果たした萩野公介(中央)
社会人選手権で代表候補復帰を果たした萩野公介(中央)

◆競泳 日本社会人選手権最終日(10日、静岡・富士水泳場)

 復活を目指すリオ五輪金メダリストの萩野公介(25)=ブリヂストン=が“ラストチャンス”で代表候補復帰を果たした。200メートル個人メドレー予選で1分58秒73で大会新記録を樹立。日本水連が定める代表候補入りの基準タイム(インターナショナル標準記録=1分59秒23)を長期休養から復帰後、初めて突破した。決勝はタイムを落として1分59秒23だったが優勝。右肩を痛めながらのレースで結果を残し、五輪連覇ロードに踏みとどまった。

 崖っ縁にいた王者が、完全復活への足がかりをつかんだ。日本記録1分55秒07を保持する200個メ予選。萩野は「全力で泳いだ」と、がむしゃらに水をかいた。後続を大きく引き離す1分58秒73。「節目の一つ。実際ホッとしてます」。インター標準を0秒50上回り、代表候補への復帰を果たした。

 長期休養を経て、8月のW杯東京大会で戦列に戻った。インター標準の対象大会に挑むのはW杯、9月の茨城国体に続き3度目。「五輪も朝決勝。しっかりと朝から準備して、いい集中力で泳ごうと思った」。午前10時過ぎからの予選に大舞台をダブらせ、眠っていた力を引き出した。10月下旬の日本短水路選手権後に疲労による右肩痛を発症し、4、5日間は休養優先。「集中すれば大丈夫」と言い聞かせていた。

 インター標準は、国際大会の派遣標準記録よりハードルは低い。それでも、代表候補復帰のメリットは大きい。国立スポーツ科学センターの充実した施設を使って練習ができ、強化合宿にも参加資格を得る。突破できなくても五輪への道は閉ざされないが、代表のヘッドコーチも務める平井伯昌コーチの指導を受ける時間も限られてしまう。「すごく楽しみ」と笑みをこぼしたのは、レベルの高い環境に身を置くことが可能になったからだ。

 会場では、五輪2大会連続2冠で所属事務所社長の北島康介氏も見守った。連覇の苦しさを誰よりも知る大先輩も「少しの積み重ねが自信になる。やっとスタートラインに立てたかな」とエールを送った。

 決勝ではタイムを落としたものの、表情に曇りはない。「階段は上れたかな。これからは楽しいことだらけだと思う」。V2の偉業へ、ラストスパートが始まる。(太田 倫)

 ◆2019年の萩野

 ▽1月27日 浜名湾長水路選手権(静岡・浜松市)の400メートル個人メドレーで瀬戸大也に6秒54の大差をつけられ、4分15秒79で2位。

 ▽2月16日 コナミオープンの400個メ予選では4分23秒66と、自らの日本記録から17秒61も遅れ決勝を棄権。

 ▽同18、19日 予定していたスペイン高地合宿参加を取りやめ。

 ▽3月15日 今夏の世界選手権代表選考を兼ねた4月の日本選手権を欠場すると発表し、無期限休養へ。

 ▽6月6日 都内で会見し、復帰宣言。約4か月ぶりに公の場に現れ「泳ぎたいという欲求を感じた」。

 ▽8月3日 W杯東京大会の200メートル個人メドレーで復帰して3位。

 ▽9月14日 茨城国体の200個メで1分59秒76の2位。「自分の中でショックは大きい」

 ▽10月27日 日本短水路選手権200個メを1分52秒89で制した。全国レベルの主要大会では今年初V。

 ▽11月10日 社会人選手権の200個メでインター標準を突破。

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