“女リーチ”須藤のもと現実へ「ONE TEAM」北海道内大学女子7人制ラグビーリーグ戦構想

初の交流試合を通して絆を深めた酪農学園大、小樽商科大、北大、帯広畜産大の選手たち(上段左端は根本コーチ=カメラ・川上 大志)
初の交流試合を通して絆を深めた酪農学園大、小樽商科大、北大、帯広畜産大の選手たち(上段左端は根本コーチ=カメラ・川上 大志)
豊富な経験と闘争心で慕われる帯広畜産大・須藤
豊富な経験と闘争心で慕われる帯広畜産大・須藤

 日本代表が初の8強入りし、列島中を熱狂させたラグビーW杯の熱気が冷めぬ中で、道内大学女子7人制ラグビーのリーグ戦構想が浮上した。今月初めに帯広畜産大、北大、小樽商科大、酪農学園大の女子部員たちが帯広市で初の交流戦を行ったことをきっかけに機運が高まり、全国交流大会戦出場も目指す。W杯の熱く激しい戦いに魅せられたラグジョたちが競技人口と人気拡大へ「ONE TEAM」で目標へ向かっていく。

 楕円形のボールを追って、女子大生たちがスクラムを組み、タックルを浴びせ合う。道内で現在、7人制のメンバーが組めるのは、部員8人の帯広畜産大のみ。交流戦は、これに北大の2人、小樽商科大の1人、酪農学園大の3人の6人を加えた合計14人で行われた。小樽商科大の川島光幾(3年)は「初の大学生同士の試合。めっちゃ楽しい」と声を弾ませた。

 試合出場という目標が持てない中で練習してきた選手にとって、待望の機会だった。男子に交じり練習を続けてきた3大学に続き、正式な部になっていない酪農学園大女子マネージャー3人も今春から練習を開始。その後、盛り上がったW杯開催中に道ラグビー協会が大学女子部門の強化費アップを決定した。バックアップで活動がしやすくなり、初の交流戦も実現した。酪農学園大の小川弥玲(1年)は「男子を見て私たちもやりたくなった。試合をしてより楽しくなった」と言う。

 初心者が大半だが、帯広畜産大の須藤ちひろ(4年)は数少ない高校時代からの経験者。福岡高(福岡)時代は年代別日本代表候補に入ったほどで“女リーチ・マイケル”と評される闘争心と統率力で引っ張ってきた。「これを機に後輩たちが定期的に試合ができるようになれば」と未来に思いをはせた。

 W杯を機に高まった気運は確かな成果につなげる。一連の活動を支える酪農学園大ラグビー部(男子)の根本智ヘッドコーチ(37)は道ラグビー協会大学委員会と女子委員会副委員長を兼務。この取り組みは、協会でも好評で「この流れで道の大学女子リーグ発足を目指したい。新入部員が多く入ればより早く立ち上げられる」と青写真を描いている。

 来年の「大学女子7人制ラグビー交流大会」合同参戦を現実的な目標とし、雪解けの春から再び練習を行う。道内社会人の強豪バーバリアンズティアナに在籍経験もあり、須藤から闘将魂を受け継ぐ川島は「目標があればより頑張れる。熱気をさらに高めたい」と気合十分。本家さながらの「ONE TEAM」で道内大学女子ラグビー界は次のステージへ進む。(川上 大志)

 ◆女子ラグビーの現状 国際的統括団体「ワールドラグビー」の報告書(2018年)によると、世界123か国の総競技人口が約960万人で、女性は約270万人。日本は2018年現在、小学生から社会人まで含め競技者登録が4672人。道内は全都道府県で10位の140人。合同チームが今回参加を目指す「大学女子7人制ラグビー交流大会」には、7人制ラグビーが男女で正式種目となった16年リオ五輪に向けて新設された14年の第1回大会に4チームが参加。今秋に行われた第6回大会は11チームが参加した。これまで道内からの参加チームはなく、実現すれば同カテゴリーの競技人口アップ、裾野拡大へ大きな一歩にもなる。

初の交流試合を通して絆を深めた酪農学園大、小樽商科大、北大、帯広畜産大の選手たち(上段左端は根本コーチ=カメラ・川上 大志)
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