【巨人】ドラ4井上、旋風起こす空っ風スライダーで風神2世襲名へ

仮契約を終え笑顔を見せる前橋商・井上(左は内田スカウト、右は長谷川スカウト部長)
仮契約を終え笑顔を見せる前橋商・井上(左は内田スカウト、右は長谷川スカウト部長)

 巨人からドラフト4位で指名された前橋商の井上温大(はると)投手(18)が11日、“空っ風スライダー”を武器にプロでの活躍を誓った。この日、群馬・前橋市のホテルで契約金4000万円、年俸540万円(推定)で仮契約。背番号は「90」に決定した。

 上州名物の「空っ風」に鍛えられた井上が、宝刀のスライダーで勝負を挑む。体の使い方が柔らかく、安定感あるフォームがウリの一つ。自身の投球スタイルとしては「追い込んだらスライダーで三振を取るピッチャー」と武器に左腕から放たれる“空っ風スライダー”をあげた。

 井上は縦と横2種類のキレのあるスライダーを駆使する。縦のスライダーは打者の近くで消えるような曲がり。横は左打者の外へ鋭く逃げていくボールだ。県内の試合では赤城山から吹き下ろす北風に見舞われることが多かった。「今日は球が曲がるな」と感じる日は変化球を多めに使うなど風を自在に利用して、宝刀を磨いた。冬場のランニングも足が進まないほど風が強く、タイム走も苦戦。その分足腰も鍛えられた。

 巨人で「風」「左腕」「スライダー」と言えば、山口鉄也(現3軍投手コーチ)だ。“風神”と呼ばれチーム屈指の左腕として君臨。「長くプロとしていられるような選手になりたい」と話す井上が、空っ風スライダーを武器に“風神2世”として名乗りでるかもしれない。

 期待も大きい。球団からは背番号「90」が提示された。高卒2年目で1軍デビューした左腕・田口がルーキー時代から5年間背負ってきた番号だ。長谷川スカウト部長は「(田口)麗斗も高校を出て早くにブレイクした。そういった思いを含めて彼に対した期待はあると思う」と説明した。

 一番喜んでいたのは母・友理子さん(46)。田口の大ファンで、毎週土曜日の日テレ系「ズームイン!サタデー」のコーナー「プロ野球熱ケツ情報」の出演を楽しみにし、巨人戦も田口の登板を待つほどだという。

 喜ぶ母をうれしそうに見ていた井上。チームには田口の他に今村、高橋、メルセデス、中川らライバルも多い。「左はいいピッチャーがたくさんいるので、良いところを全部吸収して、今までにいない左ピッチャーになりたい」。令和の左腕エースを目指す。(玉寄 穂波)

 ◆風神・山口鉄 鉄壁のセットアッパーだった山口鉄也(現3軍投手コーチ)は、同級生・越智大祐とのコンビ名を本紙が一般募集。1000通以上の応募総数の中から「風神雷神」が採用された。「風神」と呼ばれた山口は、9年連続60登板という大偉業を成し遂げるなど、最優秀中継ぎ投手賞を3度獲得しチームの勝利に貢献した。山口鉄が勝負球としていたスライダーは、直球と同じ軌道で打者の手元で鋭く曲がる。バットの芯をずらされるため数々の打者が“風神スライダー”に苦戦した。

 ◆井上 温大(いのうえ・はると)2001年5月13日、群馬・前橋市生まれ。18歳。幼稚園年長のとき、兄の影響で岩神リトルファイターズ入団。小3からリトル大胡スターズで投手。大胡中では軟式野球部。前橋商では1年秋からベンチ入り。3年夏は群馬大会準優勝に終わり、甲子園出場はなし。175センチ、72キロ。左投左打。家族は両親と兄。

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