【広島】菊池涼介のポスティングを容認 「彼のチャレンジを尊重したい」

侍ジャパンのメンバーとして活躍する菊池涼。広島がポスティングによるメジャー移籍を容認した
侍ジャパンのメンバーとして活躍する菊池涼。広島がポスティングによるメジャー移籍を容認した

 広島は8日、菊池涼介内野手(29)の今オフのポスティングシステム(入札制度)によるメジャー移籍を容認すると発表した。近日中に入札申請書をNPBに送付する。今季まで7年連続でゴールデン・グラブ賞を獲得するなど走攻守に高い技術を持つ二塁手にはメジャー複数球団が興味を示しており、移籍の成否が注目される。

 菊池涼は昨年12月、球団に今オフのポスティング移籍を直訴した。鈴木清明球団本部長(65)は15年オフに前田健太投手(31)がドジャースに移籍した前例をもとに「ウチは認めてきた経緯がある」と容認を示唆。この日も「彼のチャレンジを尊重したい」と話した。すでに同じ右打ちの内野手として7月に三好が楽天から交換トレードで加入し、今オフは前フィリーズのピレラを獲得。“ポスト菊池涼”を意識した編成だと説明していた。ポスティングが不成立だった場合は残留を認める。

 メジャーでは複数球団が獲得に向けた調査を進めている。Dバックス、パドレスなどは7日までプレミア12の1次Rが行われていた台湾にスカウトを送り込み、侍ジャパン不動の二塁手を徹底チェック。特にDバックスは守備に難があった控え二塁手・フロレスとの契約を破棄しており、堅守の二塁手を求める編成方針とも合致する。

 菊池涼はこの日、台湾・台中市で希望者のみの練習には参加せず、英気を養った。関係者を通してメジャー球団との交渉役となる代理人の選定を始めているという。米移籍なら東京五輪出場は厳しくなるが、夢をかなえるため準備を着々と進めている。

 ◆米は「強打の二塁手」の時代

 2005年、ダイエーからWソックス入りした井口資仁二塁手(現ロッテ監督)は打率2割7分8厘、15本塁打、71打点、15盗塁と守備だけでなく攻撃面でも及第点の活躍で、チームのワールドシリーズ(WS)優勝にも大きく貢献した。当時はまだ二塁守備のウェートも大きかったが、本塁打が飛び交って打撃戦が急増してきた現在のメジャーでは守りのポジションというより、最低限の守備は必要だが、要求されるのはむしろ強打だ。

 WSに出場したナショナルズのケンドリックは3割4分4厘、17本塁打、一方のアストロズのアルテューベは2割9分8厘で31本塁打をマーク、2人ともリーグ優勝決定シリーズでMVPに輝いた。地区シリーズ進出8チームに広げても、守備メインの二塁手はゴールドグラブにも輝いたカージナルスのウォン(2割8分5厘、11本塁打)くらいしかいない。

 メジャーと同じ全面天然芝のマツダスタジアムで数々のアクロバティックなプレーを見せつけてきた菊池涼の守備に関してはメジャーと遜色ない。従来に比べて厳しくなったコリジョンルールで塁上でのコンタクトプレーは減ってきたことも彼には朗報かもしれない。それだけに、最大のクリアポイントはバッティングにあるといえそうだ。(蛭間 豊章=ベースボールアナリスト)

 ◆菊池 涼介(きくち・りょうすけ)1990年3月11日、東京都生まれ。29歳。武蔵工大二(現・東京都市大塩尻)高では甲子園出場なし。中京学院大2年時に所属リーグで3冠王。2011年ドラフト2位で広島入団。13年から7年連続でゴールデン・グラブ賞受賞。16年に最多安打、17年にベストナイン。通算成績は打率2割7分1厘、1117安打、85本塁打、379打点、107盗塁。17年WBC日本代表。171センチ、72キロ。右投右打。独身。

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