【巨人】バント失敗で即「罰走」…新メニュー「シミュレーション・ゲーム」で投手も打席に

実戦形式の練習でスクイズを試みた今村
実戦形式の練習でスクイズを試みた今村

 原巨人のチームプレーに妥協はない―。秋季キャンプ3日目となった8日、「シミュレーション・ゲーム」というメニューが登場。元木大介ヘッドコーチ(47)を中心に、攻守両面でサインプレーの動きを確認。ミスには厳しい叱責の声と罰走が科せられる緊張感の中、ワンプレーの精度にこだわった。また、G球場の2軍秋季練習では吉川尚輝内野手(24)が来季に向け本職の二塁手として勝負する決意を示した。

 約2時間のメニューの間、張り詰めた空気が変わることはなかった。キャンプ3日目のこの日、「シミュレーション・ゲーム」と名付けられた実戦形式の練習が取り入れられた。投手も打席に立ち、ミスが出れば、元木ヘッドコーチが厳しく叱責の声を張り上げる。原監督も「正しい指摘でしょう。しっかりと良かった、間違っていると指摘している」と満足顔でうなずいた。

 チームを攻撃と守備の半分に分け、投手が実際に投げた球で、さまざまな状況下でのサインプレーの攻守両面の動きを確認。サイン間違いや、凡ミスは元木ヘッドらによって全員の前で容赦なく指摘された上に、本塁からライトポールまでの罰走が科された。象徴的なシーンを抜粋してみる。

 《1》無死一塁で犠打 3年目の育成捕手・高山が初球をバントし、ファウル。直ちに元木ヘッドは「2回も3回もチャンスはないよ、お前は」と罰走を命じた。わずかなチャンスを絶対に逃さない集中力、執着心を求めた。高山は自分へのいらだちか右翼フェンスを思わずドンと叩いてしまった。その姿を、元木ヘッドは見逃さず「文句あるなら俺に言ってこい!」と反骨心をたきつけた。

 《2》無死一、二塁でバスターエンドラン 打席の戸郷はバントの構えからヒッティング。右飛となったが、二塁走者・松原が果敢なタッチアップで三塁を陥れた。投手が打者とあって、野手が殊更に前進してくるケースを想定した。

 《3》1死一、三塁で犠打 一塁側に転がした際、三塁走者は離塁を自重。「三塁側ならリードを大きく、一塁側は離れない」という後藤野手総合コーチの指示だったが、元木ヘッドは「一塁側に転がっても、ギリギリまで出て行ける態勢を見せないといけないです」とコーチの意識改革も要求した。

 その他にもシーズン中にも見せた1死一、三塁からの重盗、無死一、二塁で三塁側に転がす犠打などさまざまな戦術を確認。原監督が「セーフティースクイズは言葉として弱い。後藤コーチの発案で『ストライク・スクイズ』にしよう、と。ジャイアンツ用語だ」と話した1死一、三塁からのバントなど、多岐にわたった。

 今季の1軍主要メンバーだった山本、田中俊、若林らでも罰走を命じられるシーンはあった。練習を指揮した元木ヘッドは「緊張感のある中で、何が起きても一発で決められるようにしないと。(罰走は)短い距離だけど、みんな見てる前で走るのは屈辱的だと思うよ」。日本シリーズでソフトバンクに4連敗。そもそもベンチが仕掛けるチャンス自体も少なかった。差を埋めるためワンプレーの精度にこだわる。チームプレーに妥協はない。(西村 茂展)

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