【楽天】内田、ゴムチューブトレで30スイング8発…右の大砲、復活へ

スポーツ報知
両腕にゴムチューブを巻いて打撃練習を行う楽天・内田

 福島・いわき市出身の楽天・内田靖人内野手(24)が6日、“ゴムチューブ打法”で復活と飛躍を誓った。倉敷秋季キャンプ第2クール2日目のこの日も、打撃練習では両腕をゴムチューブで固定してスイング。フォーム修正のため、同様の練習を先月30日のキャンプ初日から続ける。今季、1軍で2試合の出場に終わった期待の和製大砲が、新打法で巻き返しを狙う。

 パワーが抑えられた状態とは思えなかった。個別練習で行ったロングティー。内田は、1本のゴムチューブで両腕をきつく縛った状態で快音を連発した。ゴムを巻いてあるためテイクバックは小さくなり、スイングもコンパクトになるが、お構いなし。約30スイングでサク越えは8発。99・5メートル先のフェンスを直撃したのが10回あった。

 両腕をゴムチューブで巻いてスイングする狙いは2つあるという。1つ目は「インパクトで左肩が上がって、右肩が下がる」という悪癖を直すこと。2つ目は、脇を空きにくくすることで「確実性を上げる」。秋季キャンプ初日から続けてきた同様の練習は、14日のキャンプ最終日まで続けるつもりだ。

 18年は自己最多の58試合に出場し12本塁打をマーク。だが19年はたった2試合の出場で無安打に終わった。課題の一つが打撃だった。パワーは十分にあるが、確実性が低かった。「何かを変えないといけない」。フォームを変えることで、浮上のきっかけをつかみたい。

 19年は2軍監督として、内田を見守った三木肇新監督(42)は、技術面に加えて精神面での成長も求めた。「なんとかしようという姿は見えつつある。あとは試合でどう出せるか。簡単に言うと強い気持ち。相手と勝負する気持ちを持って欲しい。守備も上手だし、投げるのも上手。打撃も力強くて、期待はしています」。

 福島・いわき市出身。家族は数年前に茨城県内に引っ越したが、いわき市は先月の台風19号で大きな被害を受けた。「今年は何もできなかった。来年は1軍に居続けて、試合に出ることが目標です」と意気込んだ内田。宣言通り試合に出続ければ、きっと、“地元”のファンも勇気づけられるはずだ。(高橋 宏磁)

 ◆内田 靖人(うちだ・やすひと)1995年5月30日、福島・いわき市生まれ。24歳。中央台南小3年から「常磐軟式野球スポーツ少年団」で野球を始め、6年で全国優勝。中央台南中では軟式野球部に所属。茨城・常総学院に進み、1年春からベンチ入りし同年秋からレギュラー。高校通算37本塁打。13年、ドラフト2位で楽天に入団。ポジションは内野手。18年は58試合に出場し打率1割9分8厘、12本塁打。185センチ、86キロ。右投右打。

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