【巨人】日本一奪回へ一芸発掘の秋「何かずば抜けたものを」若手アピール合戦

細かく指示を出し、練習の指揮を執った元木ヘッドコーチ(左は田中俊=カメラ・佐々木 清勝)
細かく指示を出し、練習の指揮を執った元木ヘッドコーチ(左は田中俊=カメラ・佐々木 清勝)

 原巨人が「一芸探しの秋」でチーム力アップを図る。元木大介ヘッドコーチ(47)は3日、「全部が備わっていないと1軍にいられない、じゃない。何かずば抜けたものを見せてほしい」と若手に求めた。日本シリーズで脅威となったソフトバンク・周東の足はいい例。守備、肩、バント、速球など様々な部門で特長ある選手を見極める。大舞台に強い選手育成を目指す原監督のもと、アピール合戦となりそうだ。

 グラウンドは活気にあふれていた。G球場の秋季練習3日目。若手を中心にアップから大きな声を出し、技術練習も集中して白球を追った。指導した元木ヘッドコーチは「全部でレベルアップしないといけない」とした上で、今秋のテーマに一芸の発掘も掲げた。

 「全部が備わっていないと1軍にいられない、じゃなくて何かずば抜けたものを見せてほしい。1軍で生きる道を探してほしい」

 ソフトバンクに4連敗した日本シリーズで、その重要性にスポットライトが当たった。10月19日の第1戦(ヤフオクD)の7回、無死二塁から周東が代走で登場。内川が投手正面に強いバントも、マシソンが三塁に送球できないほどの俊足で犠打成功とし、巨人としては3点差に広げられる痛い追加点の失点につながった。代走登場で大歓声、場内の空気が一変する怖さを元木ヘッドも実感した。

 「周東みたいな選手がいれば、いろんな作戦が湧いてくるしね。うちにも足が速い選手が何人かいるし」

 巨人にも才能あふれる若い選手は多くいる。足なら今季1軍でチーム最多15盗塁の増田大を筆頭に松原、湯浅もいる。内野守備なら増田大、湯浅や黒田、外野なら松原、加藤、村上の強肩が光る。攻撃面ではモタのパワー、山下航の打力は魅力だ。原監督は「大舞台でいいプレーができる選手を作る」と話している。全員がレギュラーを目指す中で、今秋は自分の色、特長をアピールし、武器を磨くチャンスでもある。

 一芸が貴重なのは投手も同じだろう。最初から全ての面で完璧を求めるのは難しい。宮本投手チーフコーチは「パワーピッチャーなのか、制球力なのか、打ちづらいフォームなのか。まずは1つでいい。いい部分を伸ばす」と今秋のレベルアップを掲げている。速球なら戸郷、堀岡、古川ら若くて勢いのある投手が多い。飛躍のためには、長所を消さないことが大切だと首脳陣は考えている。

  • 世界タイ記録となる511犠打を成功させた川相
  • 世界タイ記録となる511犠打を成功させた川相

 巨人の歴史を振り返っても、通算533犠打の世界記録で「バントの神様」と称された川相昌弘氏(スポーツ報知評論家)ら一芸に秀でる選手が多数いた。原監督の野球は各部門でのスペシャリストを重宝する。今秋の原石発掘、育成が来季の日本一奪回につながっていく。(片岡 優帆)

 ◆球界の主な“スペシャリスト”

 ■代打の神様 ▼阪神・八木裕 「代打の神様」と呼ばれ無類の勝負強さを見せた。97年には代打で42打数17安打の打率4割5厘をマークした。

 ■守備の名手 ▼阪急・山森雅文 81年9月16日のロッテ戦(西宮)でラッキーゾーンの金網によじ登り本塁打性の当たりをキャッチするなど守備の名手。86年には規定打席不足ながらゴールデン・グラブ賞を受賞。

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世界タイ記録となる511犠打を成功させた川相
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