東海大、3年生3本柱でV 両角監督、箱根連覇へ「メンバーはそろってきた」

両手で力強くガッツポーズしながらゴールへ飛び込む東海大・名取(カメラ・竜田 卓)
両手で力強くガッツポーズしながらゴールへ飛び込む東海大・名取(カメラ・竜田 卓)

◆秩父宮賜杯 第51回全日本大学駅伝対校選手権(3日、名古屋市熱田神宮西門前~三重・伊勢市伊勢神宮内宮宇治橋前=8区間106・8キロ)

 学生3大駅伝第2戦は、東海大が5時間13分15秒で16年ぶり2度目の優勝を果たした。黄金世代と呼ばれる4年生のエース格を欠いたが、アンカーの名取燎太が8区日本人歴代5位をマークしてMVPを獲得するなど“3年生3本柱”が好走。箱根駅伝(来年1月2、3日)連覇へ、勝利の方程式を導き出した。連覇を狙った青学大は2位、出雲駅伝からの連勝を目指した国学院大は7位だった。(天候晴れ、気温14・4度、湿度81%、北北西の風2・0メートル=スタート時)

 東海大アンカーの名取は最後の直線で勝利を確信すると、右手を突き上げた。「初駅伝をこんなにいい形で走れていいのかな」。5度も首位が入れ替わる超戦国駅伝。ガッツポーズして飛び込んだゴールの先には、関颯人(はやと、4年)ら控えの黄金世代が笑顔で待っていた。

 しぶとく粘り続けた106・8キロだった。5区の市村で初めて首位に立ち、7区で青学大に逆転を許すも2秒差で名取へ。青学大の飯田貴之(2年)の後ろを走ったが、「けがもあって苦しい2年間だったが、ようやく戻ってこられた」と4キロ付近であいさつ代わりのギアチェンジ。入学直後から足首やアキレス腱(けん)などを痛め、けがに泣かされ続けた。今年の箱根初Vの裏では、故障で走れない分、悔しさを糧に山道を50キロ近く歩いて脚筋力と運動量をカバー。状態が上向いた夏合宿からは全日本に照準を合わせ、培ったスタミナで勝負を決めた。

 16年ぶりVの裏では、厳しい決断を迫られていた。エース格の関や鬼塚翔太、阪口竜平(りょうへい)ら4年生は不調、館沢亨次主将もコンディション不良でメンバー登録外。西出仁明(のりあき)コーチ(44)は「求めるものも大きいが、4年生がぴりっとしてこない」と嘆いていた。得意とした出雲駅伝で存在感を示せなかっただけに、選手も危機感を抱いた。

 だが、東海大の真の強さは派手なスピードではなく、その選手層にあった。スターたちの陰に隠れていた3年生3本柱が躍動。塩沢が3区3位、西田も4区区間賞、復活の名取は8区日本人歴代5位でMVP。副主将の塩沢は「今までは4年生に勝たせてもらっていた。今回は自分たちの走りで勝って、自信をつけて箱根に挑みたかった」。出走した4年生4人もいぶし銀の走りを見せ、新たな勝ち方を見いだした。

 箱根連覇へピースがそろいつつある。両角速(もろずみ・はやし)監督(53)は「黄金世代と3本柱、メンバーはそろってきた」と手応え。鬼塚らは回復を優先し、万全の状態でスタートラインに立たせる青写真を描く。「不在だった4年生も箱根に向けては重要な戦力。4区は館沢、2区には阪口か名取を使いたい」。爆発力と選手層。真の東海時代はまだ始まったばかりだ。(太田 涼)

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