元UWFの山崎一夫氏を現役復帰させるのは、大仁田厚か武藤敬司か…金曜8時のプロレスコラム

大仁田厚(右)と山崎一夫氏(左)がファイティングポーズ
大仁田厚(右)と山崎一夫氏(左)がファイティングポーズ

 元UWFで現在テレビ朝日「ワールドプロレスリング」解説者の山崎一夫氏(57)が10月27日に東京・巣鴨のプロレスショップ「闘道館」で、元参院議員で7度目のプロレス復帰を果たしている”邪道”大仁田厚(62)とトークバトルを行った。

 現役時代に接点がなかったというより、山崎氏があえて近づかなかった大仁田との対面は、今年7月14日以来、2回目のこと。この時は、同店で行われた大仁田と元新日本プロレスのリングアナウンサーだった田中ケロ(60)のトークバトルを、山崎氏が見学に訪れ、飛び入り参加したのだったが、ここから邪道に引きずり込まれたことになる。

 これが今回の「UWF対邪道トークバトル」へと発展し、田中ケロがレフェリー役の司会を務めた。ケロの名物コールで両者が入場した。UWFのテーマに乗って先に山崎氏が入場し、続いて大仁田が「ワイルド・シング」で入場した。そこでいきなり山崎氏が「チケット持ってます?」とかました。

 このセリフは、全日本プロレスを引退し、復帰を目指していた大仁田が当時ブームを巻き起こしていた新生UWFの大阪大会(1988年12月22日・大阪府立体育会館)に乗り込んだが、フロント(神社長)に門前払いされた時の名ゼリフだ。苦笑する大仁田にケロがチケットを渡すと、山崎氏が「じゃあ座ってください」と言ってトークバトルが始まった。

 大仁田は「俺、Uインター(UWF)は嫌いだけど、山崎さんは、好きだったよ。だって真面目そうだもん」と持ち上げると山崎氏は「僕が真面目そうに見えるのは、周りが不真面目だからです」と返した。前田日明(60)、高田延彦(57)、藤原喜明(70)ら頑固で個性的なUWFの面々の中にあって、山崎氏は“UWFの良心”だった。

 UWFにかみついておきながら、すべてを「Uインター」と総称するなど、Uの歴史認識があいまいな大仁田に対して、山崎氏が、旧UWF、新生UWF、UWFインターナショナルを時系列に紹介するところから始まった。

 山崎氏がUWFインターを辞めた時の話になり、「あと何年プロレスができるかなと思った時、中間管理職のようなことをやるためにプロレスラーになった訳じゃないなと思って」とフリーになった時の心境を明かすと、大仁田は「高田のことが嫌いだったってことじゃないか」と言って笑わせながら、「それって社会そのものだと思う。現場と上の方の考え方の違いってあるよね」と山崎氏の考えに共感。

 話がかみ合った所で、大仁田は待ってましたとばかりに「山崎さん、電流爆破やろうよ」と公開オファーを出した。2000年1月4日の新日本プロレス東京ドーム大会(永田裕志戦)で37歳で引退している山崎氏だが、大仁田は「俺なんか7回引退してるんだよ。8回目はないんだよ」と自虐的に笑いを取り、「歴史の一部としてやれ。遺恨とかそんなんじゃなく、俺の世界に入って来なさいよ」と勧誘した。

 大仁田は「見たいと思う人、手を上げて」と観客を盛り上げ、ケロも「見たい!」と叫んであおった。さらに大仁田は「不思議なもんで高山選手も曙さんも、1回入ると、魔力の世界だから」と高山善廣(53)や元横綱・曙(50)が電流爆破デスマッチに複数回参戦していることを紹介。山崎氏は「船木と鈴木に言っておきます」とUWFの後輩、船木誠勝(50)と鈴木みのる(51)を推薦したが、大仁田から「もうやったもん」と返された。

 船木とは電流爆破バットデスマッチ、鈴木とは有刺鉄線ボードタッグデスマッチで対戦済みだ。藤原喜明も有刺鉄線電流爆破リングに上がっていることを説明されると、山崎氏は「じゃあ前田さんだな」と前田日明氏の名前を出してはみたものの、押しつけられる相手ではなかった。

 山崎氏は神奈川・綾瀬市で、山崎バランス治療院を営んでいることを理由に断ると、大仁田は「ここに来てトークをやった時点で上がるしかないよ。やって爆破されて、(治療院を)2か月休んだらいいじゃん。その保険代2か月分払ってやるよ」と休業補償まで持ち出して口説いた。

 ケロは「一回はやっといた方がいい。ここをまたいだら、次は有刺鉄線だ」とトークバトルがその前哨戦であるかのようにあおり、リングアナに立候補した。

 そこで山崎氏は「だったら、まだマスターズの方がいいわ」とポロリ。「武藤がさぁ、俺の顔を見るたびに、マスターズ出ませんかって言うんだよ」と武藤敬司(56)がプロデュースする「PRO-WRESTLING MASTERS」からオファーを受けていることを明かした。

 武藤から「走らなくてもいいです。蹴れなくてもいいです。受け身もとらなくていいです」と口説かれているという。ケロは「じゃあ、最初マスターズに上がって、慣れてから有刺鉄線」と復帰プランを提案した。やけくそになったのか、山崎氏は11月10日に東京・町田市のホテル・ラポール千寿閣で開催する山崎氏とケロのトークショーを宣伝しながら、大仁田に「11月10日に町田に来てくれたら電流爆破に出ます」と宣言した。

 引退から何食わぬ顔で復帰する文化を築いて電流爆破マッチを繰り返す大仁田。レジェンドたちによるOB戦という形で復帰のハードルを下げた武藤のマスターズ。プロレス界の良心、山ちゃんの復帰戦の舞台は、どちらがふさわしいか。常識的にはマスターズでの顔見せということになるだろうが、”悪者”大仁田に巻き込まれてしまったという図式もありかもしれない。(酒井 隆之)

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