小池都知事の強硬姿勢、コーツ氏の謝罪「ない」が引き金…担当記者の目

 20年東京五輪のマラソンと競歩会場の札幌移転問題を議論するIOC(国際オリンピック委員会)調整委員会が30日、都内で始まった。開催地変更に反対する東京都の小池百合子知事は、決定経緯の不透明さや説明の不十分さなどを改めて指摘。W杯で史上初の8強と躍進したラグビー日本代表のスローガンを引き合いに「『ONE TEAM』で大会を成功させたい。信頼関係なくして成功はない」と訴えかけた。調整委員会は来月1日まで3日間の日程で行われる。

 小池都知事の強硬姿勢の引き金を引いたのは、コーツ氏のにべもない態度だった。25日の初会談後、東京開催の可能性について「ノー」と断言。選手のためという“正論”を盾に、都民に謝罪する考えも「ない」と言い切った。五輪のコースは主要観光地を巡り、首都の魅力を世界に示すひのき舞台だ。競技開始を日の出前の早朝への前倒しを提案するなど、東京開催を模索してきた小池都知事にとって、IOCの強権的な態度は不快感を増幅させるものだった。

 もう一つ、世論も背景にある。初会談後の一部の世論調査では、札幌移転反対が賛成を上回った。小池都知事は来年7月に任期満了。五輪のタイミングで迎える知事選をにらみ、民意を尊重する強いリーダー像を示す必要がある。大会関係者は「25日のコーツ氏の対応は失敗。本来あの場では下手に出るべき」と指摘した。

 コーツ氏はこの日、小池都知事の事情を見透かしたように態度を一変。「大変な準備が行われた。これは全て東京の皆さまのおかげ。東京の人々に十分な説明をしたい」と述べた。コースや発着点を確定させて準備を進めるためには、都の理解が不可欠。様々な思惑がぶつかりあう中、4者会議で着地点を模索する。(陸上担当・細野 友司)

スポーツ

NEWS読売・報知 モバイルGIANTS ショップ報知 マガジン報知 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真販売 法人向け紙面・写真使用申請