【ザ・馬術】元JRA騎手の常石勝義、自分に勝って東京パラリンピック代表つかむ!騎手時代の落馬で高次脳機能障害に「最強のライバルは脳」

今月17日から静岡・御殿場市で行われた第65回東京馬術大会に参加した常石
今月17日から静岡・御殿場市で行われた第65回東京馬術大会に参加した常石

 2020年東京パラリンピックの馬術代表4人の枠に、元JRA騎手の常石勝義(42)=明石乗馬協会=が挑んでいる。

 JRAの騎手時代は、重賞3勝などの活躍。脂が乗ってきた27歳の時に、2度目の落馬事故の影響で左半身のまひほか、脳外傷が原因で高次脳機能障害と診断されたため、07年に騎手引退を余儀なくされた。

 その後は、持ち前の明るさと負けん気を発揮。日本では珍しい、レース後の馬上インタビュアーを目指して乗馬を始めた。当初は「競馬はスピードを出すために前傾になりますが、乗馬は鞍の上で上体を起こす。騎手時代の姿勢の癖を直すのに苦労しました」と振り返る。また、「競走馬に比べると、乗馬は大人しい。多少馬が暴れても制御できます」と騎手としての経験が強みでもある。

 競技者として頭角を現すと、今夏はドイツでの武者修行を経験。「ドイツでは馬は家族同然で、大切にしている。そのため、ムチの使い方で怒られたこともあります。おかげで、馬とのコンタクトの取り方が勉強できた」と収穫があったようだ。

 現在は競馬コラムニストとしても活動。栗東トレセンでの取材の合間に、武豊らにアドバイスを請うこともあるという。「代表に選ばれるには62%(※)がラインと言われていますが、ボクはあと少し足りない。でも、今のボクの技術なら、もっと点が取れるはずとコーチは言ってくれている」と前向きに語る常石。さらに、「最強のライバルは脳。オレ自身の脳と闘います」と口癖のように語る42歳が自分との闘いに打ち勝って代表の座をつかむ。(志賀 浩子)

 ※合計得点はパーセンテージで表示される。

 ◆常石 勝義(つねいし・かつよし)1977年8月2日、大阪府生まれ。42歳。96年3月2日、中尾正厩舎所属で騎手デビュー。同10日に初勝利を挙げた。04年に2度目の落馬負傷。復帰を目指すも07年2月28日付で騎手を引退。平地は通算1322戦67勝。障害競走は181戦15勝。主な勝ち鞍は、小倉3歳S・G3(97年)、中山グランドJ・JG1、関屋記念・G3(ともに03年)。

競馬

NEWS読売・報知 モバイルGIANTS ショップ報知 マガジン報知 バックナンバー申し込み 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真販売 法人向け紙面・写真使用申請