羽生結弦、今季世界最高でSP首位「今日できるベストを尽くした」

男子SPの演技を終えて歓声に応える羽生(カメラ・矢口 亨)
男子SPの演技を終えて歓声に応える羽生(カメラ・矢口 亨)

◆フィギュアスケート GPシリーズ第2戦スケートカナダ 第1日(25日、カナダ・ケロウナ)

 【ケロウナ(カナダ)25日=ペン・高木恵、カメラ・矢口亨】男子ショートプログラム(SP)は五輪連覇の羽生結弦(24)=ANA=が今季世界最高の109・60点で首位に立った。2位のカムデン・プルキネン(19)=米国=に20・55点の大差をつけ、自身初の同大会優勝へ好発進。

 スタンディングオベーションを全身で受け止めた。それでも決して、羽生が満足することはなかった。「今日は完璧に心から幸せだったとは言えないけど、今日できるベストを尽くした」。どこまでも冷静に振り返った。2つのジャンプで過去最高のGOEを得ての今季世界最高得点にも、表情はさえない。羽生結弦の矜持(きょうじ)。異次元の反省を口にした。

 世界最高得点の110・53点を記録した昨季のロシア杯以来、3試合ぶりに冒頭の4回転サルコーを成功させた。「同じ失敗は絶対に繰り返したくないというのがあった」。自分を信じて踏み切ったジャンプはGOE4・43点(満点は4・85)を引き出す完璧に近いものだったが「もっとクリアにスムーズに跳べる」と言い切った。

 ツイズル(多回転片足ターン)から入り、ツイズルにつなげる高難度の3回転半ジャンプ(トリプルアクセル)はGOE4・00点の満点を獲得。「アクセルは本当にバシッてはまった。トウループは力で跳ぶしかなかったというところがあったので、そこは課題」。成功もGOEが1・90点にとどまった最後の4回転―3回転の連続トウループに不満を残した。

 演技後に真っ先に気にしたのは左脇腹だった。前戦のオータム・クラシックからマイナーチェンジした衣装が気になった。「ステップでピチッてなった。もしかしたらどこか破れたかなと思って。模様の配置とか変えていたので、そういうのがつってしまったのかなと。穴が開いていたら嫌だなと思って」。笑顔で真相を明かした。

 常により高みを目指してきた五輪王者ならではの葛藤を抱えて迎えた今季GP初戦だった。「今、集中の仕方がよく分かっていなくて。4回転アクセルを始めたからとか、ちょっと経験が増えてきたからとか。そういうのがあって不安の材料になっているのかもしれない。気持ちがまだ不安定」。集中の仕方を模索しながらも、過去の最高位スタートが3位の大会で首位に立ち、2位に20点以上の差をつけた。敵は自分自身。大会初優勝へ、フリーこそ羽生本人がノーミスと認める内容で演じきる。

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