【巨人】阿部、2軍監督就任…指導者として後進の育成に力注ぐ

スポーツ報知
現役最後の試合を終えた阿部慎之助は試合後も残ったファンに向かって笑顔を見せる(カメラ・泉 貫太)

 今季限りで現役を引退する巨人の阿部慎之助捕手(40)が来季、巨人の2軍監督に就任することが23日、分かった。巨人一筋19年、常勝軍団を最前線で引っ張ってきた男は今後、指導者として後進の育成に力を注ぐ。チームはこの日、日本シリーズ第4戦でソフトバンクに競り負け、4連敗。日本一の夢は破れた。阿部は有終の美を飾ることはかなわなかったが、王座奪回への情熱はそのまま、次世代のスター候補たちを鍛え上げ、夢を託す。

 球史に残る数々の偉業を成し遂げてきた阿部に与えられた次なるミッションは、次世代のスターを育て上げることになった。長年、球界最強捕手として扇の要に君臨してきた。その頭脳を生かして若いバッテリーを鍛えることはもちろん、打点王や首位打者(ともに12年)を獲得したように、打者としても超一流の技術を持つだけに、将来の4番や中軸育成にも期待が高まる。

 今季は5年ぶりにリーグ制覇を成し遂げ、阪神とのCSも突破して6年ぶりに日本シリーズ出場を果たした。だが、頂上決戦ではソフトバンクの前に4連敗と、圧倒的な力の差を見せつけられた形となった。攻撃面では丸の加入によって上位打線の破壊力が格段にアップしたが、阿部が4試合中3試合でスタメンに名を連ねる中、逆にベンチ待機する代打要員が手薄となった。ソフトバンクが次々と強力なカードを切ってくる一方で、巨人としては試合終盤の勝負どころで攻め手を欠いた。

 投手陣も同じように、層の厚さという部分では課題を残した。日本シリーズでは菅野の腰の状態が不透明な中、2連敗で迎えた3戦目の先発にルーキーの高橋を起用。初の大舞台で奮闘したものの、やはりソフトバンクの強力打線にのみ込まれた。中継ぎ陣も含めてメンバーは若返りつつあるが、菅野、山口に匹敵する太い柱の育成は急務だ。

 19年間の戦いでは、黄金期も低迷期もその目で見てきた。9月下旬に開かれた引退会見の際、阿部は「今後、何らかの形でジャイアンツに恩返しができれば」と話していた。チームの土台ともいえるファームの改革が、その第一歩となる。そして、過去の例から見ても、2軍監督を経ていずれは1軍首脳陣の仲間入りとなる可能性は高い。

 引退発表後も、「日本一になって泣く」と涙をこらえてグラウンドに立ち続けてきた背番号10。あと一歩のところで惜しくも悲願達成とはならなかったが、野球人・阿部慎之助の物語は第二章へと続く。ファームでビシバシと鍛えられた阿部チルドレンが、近未来の日本シリーズできっちり借りを返す日は、決して遠くない。

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