白樺学園、初センバツ! 全国最速で当確&神宮切符も獲得

初優勝の瞬間、マウンドで抱き合う白樺学園ナイン(カメラ・清藤 駿太)
初優勝の瞬間、マウンドで抱き合う白樺学園ナイン(カメラ・清藤 駿太)
4回途中から登板し、好救援した白樺学園・坂本武
4回途中から登板し、好救援した白樺学園・坂本武
教え子の手で胴上げされる白樺学園・戸出監督
教え子の手で胴上げされる白樺学園・戸出監督

◆高校野球秋季北海道大会 白樺学園12-8札幌日大(13日、札幌円山)

 決勝戦が行われ、白樺学園が札幌日大に12―8で逆転勝ち。秋は十勝地区で初、北北海道勢としても2007年の駒大岩見沢(2014年に閉校)以来12年ぶりの優勝で、来春のセンバツ(3月、甲子園)出場を全国最速で“当確”させた。

 エース右腕・片山楽生(らいく)が4回途中6失点も、背番号10のサイド右腕・坂本武紗士(共に2年)が好救援。打線も14安打12得点と一丸で勝利をつかんだ。同校は北海道地区代表として明治神宮大会(11月15日開幕)に出場する。

 マウンドに立つ背番号10の坂本武に向かい、白樺学園ナインが飛びはねながら駆け寄ると、一気に歓喜の輪が広がった。主将の業天汰成捕手(2年)に抱き抱えられた勝利の立役者に、一塁を守っていた片山が負けじと飛びついた。4回途中からのロング救援を2失点で切り抜けた坂本武は「あいつの後は自分しかいないと思った。今日だけは片山に褒めてほしい」と笑った。

 エースの窮地に、全員が燃えた。先発の最速142キロ右腕・片山が「公式戦で序盤からこんなに打たれたことはない」と振り返った、4回途中6失点の苦しい立ち上がり。流れを変えたのは、後を託された坂本武だ。今夏から転向したサイドスローで後続を打ち取ると、4―6で迎えた初打席の5回には、1死満塁から同点の2点左前打。坂本武が火をつけた打線は、この回打者10人、一挙6得点の猛攻で9―6と試合をひっくり返した。8回も左中間への2点二塁打を放ち計4打点。坂本武は「(片山に)いつも助けてもらっているので、助けてやろうと皆で話した」。笑顔で勝利を喜んだ。

 この日出場の10人は、全員下宿生活を送っている。実家が音更町で自転車通学の可能な片山ら、中学時代に軟式やシニアで全道、全国経験のある顔なじみたちが本気で甲子園を目指すために、一緒に暮らすことを選んだ。「今は家族以上の存在」と坂本武。この日の5、8回はじめ今大会再三見せた集中打の裏に、日々培ってきた絆がある。

 夏の甲子園3度出場の強豪も今春、夏は地区敗退。2季連続全道(夏は北大会)を逃したのは13年春、夏以来の“屈辱”だった。98年の就任以来「全打球が内野のグラブをはじくような」攻撃的野球を掲げてきた戸出直樹監督(43)はプライドを捨て、守備から新チーム作りに挑戦。ようやく本格的な打撃練習を始めたのは地区突破後だった。「何が足りないか分からず練習から変えるしかなかった」と苦悩しながらも、守備練習から我慢強く行うことが、攻撃でも「1球、1点にこだわる姿勢」につながった。

 1949年の帯広(現帯広柏葉)以来、十勝勢70年ぶりの秋全道決勝進出から一気につかんだ頂点。十勝からは初の秋王者だ。4番も務める片山は「1―0も8―7も同じ。次のステージでも粘り強さを発揮したい」と初めての神宮大会、その先に見える甲子園を見据えた。遠回りを経てたくましくなった白樺学園が、次は全国を沸かせる存在となる。(川上 大志)

初優勝の瞬間、マウンドで抱き合う白樺学園ナイン(カメラ・清藤 駿太)
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