村上春樹氏、ノーベル文学賞14度目も逃す…2年分発表“ダブルチャンス”も

村上春樹さん
村上春樹さん
村上春樹氏のノーベル賞14連覇の相手
村上春樹氏のノーベル賞14連覇の相手

 スウェーデン・アカデミーは10日、2018、19年のノーベル文学賞を発表し、18年はポーランドの女性作家オルガ・トカルチュク氏(57)、19年はオーストリアの作家ペーター・ハントケ氏(76)に授与するとした。毎年、有力候補に挙がっている作家・村上春樹さん(70)は、今年も受賞を逃した。同賞は、17年にアカデミー会員の夫による性的暴行疑惑が原因で18年の選考と発表を見送り。今年は前代未聞の“ダブルチャンス”となったが、またも涙をのんだ。

 今年もまた「ハルキ・ムラカミ」の名前は呼ばれなかった。2006年、過去に多数のノーベル賞作家が受賞したフランツ・カフカ賞に選ばれて以降、ブックメーカーなどで本命の一人に挙げられてきた村上さん。世界中のハルキストたちにとって「ドキドキ」から「ガッカリ」は近年、「秋の風物詩」と化してきたが、今年もその流れは変わらず。“14度目の正直”はならなかった。

 ノーベル文学賞は17年、スウェーデン・アカデミー会員の夫による性的暴行疑惑というスキャンダルが発覚し、18年の選考と発表を見送った。今回は、会員4人と有識者5人の計9人に選考態勢を一新。議論の対象者も5人から8人に増やした。さらに18年と19年の2年分を発表することになったことから、期待も2倍に膨らんでいた。

 受賞したトカルチュク氏は現代ポーランドを代表する女性作家で、小説「昼の家、夜の家」(1998年)などが代表作。ハントケ氏は代表作「不安 ペナルティキックを受けるゴールキーパーの…」(70年)が映画化されている。アカデミーは2人の受賞理由について「博学な情熱を伴う想像力」(トカルチュク氏)、「経験の特殊性の表現」(ハントケ氏)とした。

 受賞を逃した村上さんは「公の場に登場しない」「メディア取材に応じない」とされるが、最近は露出が増えていた。18年8月にはTOKYO FMなどで放送されたラジオ番組でディスクジョッキーに挑戦。同年11月には、母校・早大で本人によると「国内37年ぶり」の会見を行い、代表作「ノルウェイの森」の生原稿や世界各地で翻訳された著作などの資料を寄贈することを発表した。今年6月にはライブイベント「村上JAM」を開催。観客の質疑にも応え、気さくな一面を見せていた。

 ノーベル賞については、著作の中で「脳減る賞」「(毎年騒動になるのは)正直なところ、割に迷惑です。だって正式な最終候補になっているわけじゃなくて、ただ民間のブックメーカーが賭け率を決めているだけですからね。競馬じゃあるまいし」などと否定的に述べている村上さん。今年も残念ながら受賞はならなかったが、世の中に送り出された、そして今後生み出される作品の価値が色あせることは決してない。

 ◆西宮母校・市立香櫨園小も残念

 村上さんが通っていた兵庫・西宮の市立香櫨園(こうろえん)小学校では、学校関係者や同級生ら約30人が食堂に集まり、設置したテレビに動画中継を流して発表の瞬間を見守った。6年生時に同級生だった内堀均さん(70)は「この小学校の子供たち、未来の子供たちの思いを担っている。それが大きいので(賞を)取ってほしかったですね」と残念がった。

 ◆ピース又吉「どっちでもいい」

 ピース・又吉直樹(39)がノーベル文学賞を逃した村上さんについてコメントした。この日は自身の著書「人間」の発売日で会見に応じた又吉は「大きな賞だけど、個人的には取っても取らなくても村上作品(の評価)は変わらない。好きで読んできた読者としてはどっちでもいい」とコメントした。「客観的にみたら(受賞すれば)盛り上がっていいけれど、そこは本人も気にされていないのかなと思います」と話した。

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