東海大札幌・板垣、右肘靱帯炎症乗り越え1安打完封 初登板初先発も「仲間を信じてリラックス」

公式戦初先発で8回を1安打零封した東海大札幌・板垣
公式戦初先発で8回を1安打零封した東海大札幌・板垣
打っても、2安打と活躍した東海大札幌・板垣
打っても、2安打と活躍した東海大札幌・板垣

◆第72回秋季北海道高校野球大会 ▽2回戦 東海大札幌7x―0別海=8回コールド=(9日、札幌円山ほか)

 2回戦4試合が行われ、8強が出そろった。5年ぶりの優勝を狙う東海大札幌は、別海に7―0で8回コールド勝ち。高校初先発の右腕・板垣翔太(2年)が、わずか98球で1安打零封の快投を見せた。高校1年夏に右肘靱帯(じんたい)炎症で出遅れた右腕が完全復活した。また、白樺学園は旭川実に13―8で勝利。1番・川波瑛平(ようへい)左翼手(2年)が、4打数3安打3打点と躍動した。

 憎らしいばかりのマウンドさばきだった。東海大札幌の先発右腕・板垣が涼しい顔で大仕事を成し遂げた。「上出来でした。仲間を信じてリラックスして投げることができた」。許した安打は2回先頭に浴びた中前打のみ。8回、98球での零封劇で、別海打線に三塁を踏ませず、1時間43分で試合を終わらせた。

 最速は137キロと決して速くないが、コーナーへの出し入れと緩急で凡打の山を築いた。80キロ台のスローカーブに、縦横2種類のスライダーを織り交ぜて相手打線を翻弄。大脇英徳監督(44)は「高校初登板なのにベストピッチングじゃないですか」と、エース右腕・上村塁(2年)に続く新星の台頭を手放しで喜んだ。

 待ち望んだ“場所”だった。小学6年時にDeNAジュニアに選ばれ、中学は湘南ボーイズのエースとして全国出場。鳴り物入りで同校の門をくぐったが、入学直後の1年夏に右肘靭帯炎症で出遅れた。今秋に背番号10で高校初ベンチ入りを果たし、ようやく巡ってきた先発マウンドに「やっと来たな」。燃えないはずはなかった。

 父の思いも背負う。同校OBで野球部主将を務めた父・大進さん(46)は、3年夏の南大会決勝で惜しくも敗れた。目前で甲子園出場を逃した悔しさを、板垣が晴らそうと同校進学を決意した。故障で半年間、投球できずにいた頃は体幹などを鍛えた。「投げられない今だからこそできることもある」という父の助言が心の支えとなった。

 優勝した2014年以来、5年ぶりの8強入り。その翌春のセンバツで準優勝して以降は、聖地から遠ざかっている。「投げられない時を耐えたからこそ今がある。自分がしっかりと投げないと」。板垣が5年ぶり優勝への“切り札”に名乗りを上げた。(清藤 駿太)

 ◆板垣 翔太(いたがき・しょうた)2002年6月23日、神奈川県生まれ。17歳。海老名市立有鹿小4年から野球を始める。海老名海西中では湘南ボーイズで「8番・投手」として全国大会出場。高校では今秋の札幌地区予選から背番号11でベンチ入り。家族は両親と弟。175センチ、75キロ。右投、右打。

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