【巨人】高山竜太朗、自由契約も育成から逆襲…カギ握る3つの成長

打撃フォームをチェックする高山
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育成3年目捕手の高山。攻守でいっそうのレベルアップを目指す
育成3年目捕手の高山。攻守でいっそうのレベルアップを目指す

 高山竜太朗捕手(24)の奮闘に迫った。イースタン・リーグの終盤に2軍帯同を続け、9月22日の日本ハム戦(鎌ケ谷)では、1号満塁本塁打を放った。今月1日に自由契約となったが、育成選手として再契約となる見込み。自身が得た「3つの成長」を明かした。(取材・構成=小林 圭太)

 高山が成長を続けている。春季キャンプから主に3軍で汗を流してきたが、6月下旬、捕手の宇佐見が日本ハムへトレード移籍した後は2軍での経験も増えていった。9月22日のイースタン・日本ハム戦(鎌ケ谷)ではドラフト3位右腕の生田目(なばため)から1号満塁本塁打を放った。

 「今は自分にとって貴重な時間です。やっぱり2軍にいて、学ぶことがたくさん。日々、吸収できることばかりです」

 今季、同リーグでは21試合、36打数4安打、打率1割1分1厘、1本塁打、7打点だった。2軍帯同を続けたなかで、3つ成長を口にした。

 〈1〉コミュニケーション 2軍と3軍を行き来してきた高山は多くの投手とバッテリーを組んだ。急に2軍に上がって、実戦でいきなり組むこともあった。だからこそ、常日頃からの会話が大切だと実感した。

 「2軍の投手たちは、1軍に向けてみんなそれぞれが課題を持って取り組んでいる。『こういう球を投げられるようになったら1軍で通用する』といった課題を持ってやっている。それを自分が理解してプレーしないといけない。そういう話を聞きにいけるキャッチャーは、ピッチャーとの意思疎通もできるから、出したサインに納得して投げてくれると思う。僕も納得してサインが出せる。会話がないと、ピッチャーもなぜそのサインを出しているのか、不安や疑問を持ちながら投げてしまう。会話の大切さを学びました」

 〈2〉打撃 8月6日の2軍対3軍の紅白戦では、代打本塁打。9月22日のイースタン戦では満塁弾。結果に表れ始めている打撃に手応えを感じつつある。

 「練習でのバッティングの内容は3年間で一番いいと思う。でも試合でそれが出せているかは別。練習でできることが試合でできないのは、練習量が足りないか、メンタルの部分になにかあるのか。今は体重移動を意識しています。軸足の右足に体重が残って体が開いて打ってしまうので、突っ込むわけではないですけど、やっぱり前に移動して打ちにいくイメージ。下半身を使って打ちにいければ、ボールも飛ぶし、いろんな球にも対応できるようになると思う。そこを意識しています」

 〈3〉守備 捕手としても成長を続けているが、課題は明確だ。スローイングの安定性を求めて試行錯誤している。

 「足の動き、さばき方、体の使い方、グラブの使い方、そういうところは意識してやっている。スローイングが悪くなる原因は、キャッチングの際、下からグラブが入っていないとか、他のところにあると思う。なぜ?と考えながらやってます」

 今季は捕手だけでなく、チーム事情で一塁でプレーしたこともあった。一塁は、捕手にも通じる部分があると実感した。

 「ステップの仕方とかは捕手のスローイングにつながる部分だと思う。あと内野の難しさもよく分かった。自分が経験したことで、仲間のミスも仕方ないこともあるんだと、素直に切り替えられるようになった。精神的な成長ですね」

 とはいえ、捕手に懸ける思いは人一倍強い。

 「2軍などでファーストをやらせてもらった経験は絶対、捕手にも生きてくる。そういった経験を生かして最終的にはキャッチャーで絶対1軍に上がりたい。打席に立つ機会も増えましたし、全部含めてキャッチャーで1軍で活躍するための成長の糧になればいいかなと思います」

 1日に自由契約となったが、育成選手として再契約となる見込み。さらなる飛躍を遂げ1軍の舞台までたどり着いてみせる。

 ◆高山 竜太朗(たかやま・りゅうたろう)1995年2月21日、鹿児島県生まれ。24歳。鹿児島工から九産大を経て、16年育成ドラフト6位で巨人入り。二塁までの送球タイム最速1秒79の強肩が武器。186センチ、92キロ。右投右打。背番号「010」。

 ◆「積極的な姿勢」要求し「個々の力」伸ばした

 今季の巨人2軍はイースタン・リーグを62勝54敗10分け、首位と7ゲーム差の4位で終えた。今季の2軍の戦いぶりをファーム担当の河原崎功治記者が「見た」。

 イースタン5連覇がかかった今シーズンの開幕前。高田2軍監督は「2軍の最終目標はそこ(優勝)ではない。1軍が勝つことに2軍がどうサポートするか」と話した。シーズン中に「勝つ」という言葉を使ったことは一度もない。

 昨季は高田が最多勝、最優秀防御率、最高勝率。石川が首位打者、最高出塁率。和田が本塁打王、打点王を獲得するなどタイトルを総なめ。それでも1軍で活躍した選手はほぼゼロに等しかった。今季は1軍で通用する選手を育てるため「個々の力」を伸ばすことにフォーカスした。

 試合では常に「積極的な姿勢」を要求。投手には、思い切り腕を振ること、打者には初球から振ること、走力のある選手には塁に出たら3球以内に走ることを徹底させた。「2軍ではいくら失敗してもいい」。高田監督が常に口にしていた言葉だ。1軍でミスはできない―。その重圧から力を発揮できなくなる選手もいる。ファームで成功体験、経験を積ませることを何より重んじた。

 今季は若林、増田大、山本ら多くの若手が1軍に定着。5年ぶりリーグ優勝の立役者となった。若手がブレイクした要因の一つには、選手が挑戦できる土壌を作り1年間貫いたことも挙げられる。

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