リレー侍が出した37秒4台は日本陸連が東京五輪へ「80%の確率で金メダル」と踏んでいたタイムだった

男子400メートルリレー決勝、37秒43で銅メダルを獲得し、日の丸を背に歓喜のジャンプをする(左から)多田、白石、桐生、サニブラウン(カメラ・相川 和寛)
男子400メートルリレー決勝、37秒43で銅メダルを獲得し、日の丸を背に歓喜のジャンプをする(左から)多田、白石、桐生、サニブラウン(カメラ・相川 和寛)

◆ドーハ世界陸上 第9日(5日、ハリファ国際スタジアム)

 【ドーハ(カタール)5日=細野友司】男子400メートルリレー決勝で、多田修平(23)=住友電工=、白石黄良々(23)=セレスポ=、桐生祥秀(23)=日本生命=、サニブラウン・ハキーム(20)=米フロリダ大=の順で臨んだ日本は、アジア新記録の37秒43で2大会連続の銅メダルに輝いた。100メートル日本最速のサニブラウンが加わった新布陣で結果を出し、20年東京五輪へ新たな一歩となった。米国が今季世界最高の37秒10で優勝。前回王者の英国が37秒36で2位だった。

 サニブラウンは、息を落ち着かせながら笑っていた。「やっぱり、あいつらは速い」。今大会200メートル王者のライルズ(米国)、17年大会リレー金のミッチェルブレーク(英国)らと激突したアンカー。リオ五輪決勝を0秒17更新するアジア新で、銅メダルに導いた心地よさが体を包んだ。「いつも見ている側。走るのはこんな気持ちなんだ」。8位以内で得られる東京五輪切符も獲得。「来年に向けて、いい流れができたかな」と充実感をにじませた。

 「桐生さんを信じて出よう」。カーブを猛然と駆ける3走に合わせ、勢いよく飛び出してバトンを受けた。リレー初陣の今大会。「(日本の強みは)謎の信頼感。たくさんの練習量をこなしているし、日本人の真面目な性格もあって、信頼感が厚い。バトン自体は日本が一番うまい」と実感した。拠点の米フロリダ大では、今大会110メートル障害金のG・ホロウェイらと組み、37秒台を出す感覚が染みついている。土江寛裕五輪強化コーチも「のみ込みが早いし、感覚がある」。100メートル日本最速の20歳をリレーへ組み込むめどが立ち、胸をなで下ろした。

 37秒4台は、日本陸連が東京五輪へ「80%の確率で金メダル」と踏んでいたタイムだった。前年に実現させたが、米英はさらに上をいった。さらなる底上げへ、来季はサニブラウンの2走起用の可能性も浮上した。より直線距離が長く、9秒97のスピードを生かせる区間。フロリダ大での定位置でもある。「2走ができるのが理想。その上で、4(アンカー)も有力なオプションにできれば安心感がある」と土江コーチ。個の走力向上と合わせ、さまざまな走順を模索して米国との0秒33差を埋めるしかない。

 サニブラウンは100メートル、200メートルともに五輪参加標準を突破済み。今大会は200メートルを回避したが、五輪本大会はリレーと合わせて3種目に臨む可能性もある。「体もスケジュールもハードになる。走力をもう一段階、二段階、上げないと金メダルは見えてこない。個人(種目)で、もっといい走りができないと」。100&200メートルでファイナリストとなり、リレーでは頂点に導く。若き日本のエースが成し遂げる大仕事だ。

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