長期離脱を“予感”していたソフトバンク柳田 CSへ走り込み

ソフトバンク・柳田
ソフトバンク・柳田

 悪い予感とは、的中するものだ。ソフトバンク・柳田悠岐外野手(30)が苦しんだ1年間を取材してきて、つくづく感じた。開幕9試合目の4月7日のロッテ戦(ヤフオクD)。三盗を試みた際、不格好にヘッドスライディングした。走塁中に左膝裏肉離れを発症していた。4か月に及ぶ長いリハビリ生活の始まりだった。

 そんな時、今春キャンプ中の何げない会話を思い出した。「今年は、昨年よりホームランを打てると思う」。昨年マークした36本塁打のキャリアハイ更新へ自信を見せる一方で、不安も口にしていた。「走り込みが足りない気がする」。オフに手を抜いたわけではない。1月は例年通り、ハードトレで知られる阪神・糸井、オリックス・吉田正らとの合同自主トレで、体を追い込んだ。だが昨年は日本シリーズまで戦い、11月には日米野球にも出場。オフは多忙なスケジュールの影響で、例年より下半身に“貯金”が作れなかった。それだけが、故障の原因ではないが、皮肉にも柳田の言葉は現実のものになった。

 今季は38試合出場で打率2割8分2厘、7本塁打、23打点。13年のレギュラー定着後、すべてワーストの数字となった。V逸の決まった9月24日の楽天戦(楽天生命)後。「シーズン通して何もしていない。申し訳ない気持ちしかない」と唇をかんだ。だがポストシーズンで、挽回するチャンスは残っている。

 9月26、27日の全体練習。2日間、走り込み「とにかく走って切れを出したい。今まで全然、走ってなかったので」と、充実の表情を浮かべる柳田がいた。集中力が持続しないタイプだが、“一発勝負”の短期決戦なら、その弱点もカバーできる。

 昨年のクライマックスシリーズ(CS)最終ステージ(S)では、打率20打数9安打(打率4割5分)、2本塁打、8打点でMVP。チームを初の下克上、日本シリーズ進出に導いた。悔しさしか残っていない今年のレギュラーシーズン。ポストシーズンで、憂さ晴らしするはずだ。

(記者コラム・戸田 和彦)

コラムでHo!とは?
 スポーツ報知のwebサイト限定コラムです。最前線で取材する記者が、紙面では書き切れなかった裏話や、今話題となっている旬な出来事を深く掘り下げてお届けします。皆さんを「ほーっ!」とうならせるようなコラムを目指して日々配信しますので、どうぞお楽しみください。

野球

NEWS読売・報知 モバイルGIANTS ショップ報知 マガジン報知 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真販売 法人向け紙面・写真使用申請