稀勢の里 涙の断髪式でファンに感謝「あの歓声を最後にもらえるとは」

断髪式で涙を流す元横綱・稀勢の里の荒磯親方
断髪式で涙を流す元横綱・稀勢の里の荒磯親方
断髪式で白鵬(左)にはさみを入れられる元横綱・稀勢の里の荒磯親方(カメラ・清水 武)
断髪式で白鵬(左)にはさみを入れられる元横綱・稀勢の里の荒磯親方(カメラ・清水 武)

 大相撲の初場所で現役を引退した元横綱・稀勢の里(現荒磯親方)の引退相撲が29日、東京・両国国技館で行われた。会場に集まった1万人を超えるファンの前では、最後の横綱土俵入りを披露。稀勢の里としての最後の姿に、会場からは大歓声が送られ「あれで何番も助けられた。あの歓声を最後にもらえるとは思わなかった」と感謝した。

 断髪式では元横綱・日馬富士関のダワーニャム・ビャンバドルジ氏ら約300人からはさみを入れてもらい「無事に断髪できたのも、皆さんのおかげ」。父・貞彦さんがはさみを入れると、頬には涙が伝った。「昔の思い出、お世話になった人たちを思うとやはり」と、しみじみ。国技館には「ありがとう、稀勢の里ー」という声がやまなかった。

 真っ赤な化粧まわしを締めて臨んだ最後の横綱土俵入りでは、意外な“失敗”も告白した。新横綱だった17年1月、明治神宮で行った土俵入りで、せり上がりの後の所作を間違えた。今回も、同様のミスをしたと話し「いやー、ミスした。明治神宮と同じ。最初と最後(の土俵入り)が同じ。初心に戻りました」と笑った。

 断髪式後、新しいヘアスタイルはオールバック風になった。この日のために特注されたハサミで、きれいに整えられた髪形に「サッパリして、軽い」と新鮮な様子。師匠の田子ノ浦親方(元幕内・隆の鶴)に止めばさみを入れてもらう際は「これが最後か」と思ったと話したが、「今日をもって力士を卒業して、まだ第一歩」とスッキリとした表情だった。

 今後は部屋付きの親方として、後進の指導にあたる。この日は先代師匠の故・鳴戸親方(元横綱・隆の里)の誕生日。先代の師匠も初代・若乃花と、横綱の血が脈々と受け継がれている。「僕も師匠を見て、横綱はこういうものだと知った。こういう経験を出来るひとは少ない。今後、横綱の気持ちや精神力を教えてくのも努め」と話した。

 また「稽古はつまらないけど、それに勝るものが土俵にはある。逃げない、正々堂々、一生懸命というのを教えられた。それがいろんなことにつながった。その教えをしっかり、下にも伝えられるように」と語る表情は、輝いていた。

断髪式で涙を流す元横綱・稀勢の里の荒磯親方
断髪式で白鵬(左)にはさみを入れられる元横綱・稀勢の里の荒磯親方(カメラ・清水 武)
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