◆巨人―DeNA(27日・東京ドーム)
今季限りでの現役引退を表明している巨人・阿部慎之助捕手(40)が27日、レギュラーシーズンの本拠地最終戦となるDeNA戦(東京ドーム)で「4番・捕手」でスタメン出場した。第2打席では右翼へ7号ソロを放ち、涙を流す巨人ファンの姿もあった。8回の守備についた直後に退き、試合後には優勝セレモニーが行われた。
キャッチャーマスクをかぶるのは、15年6月6日のソフトバンク戦(東京D)以来、実に1574日ぶりだったが、初回はマシソンとコンビを組み、無失点に抑えた。
2回からは中大の後輩でもある沢村が登板。阿部もマスクをかぶったまま投球練習を受け、初球を投げる前に沢村がマウンドを外すと、阿部がすかさずマウンドへ。12年の日本シリーズでサインを見落とした沢村の頭をポカリとたたいた場面の再現か…と思われたが、たたくふりをしたあと、最後は笑顔で握手を交わした。
その直後に捕手・阿部が一塁へ、一塁の大城が捕手へ守備位置が変更となった。
さらに2回1死では、右翼席へ7号同点ソロ。「ありがとう 慎之助」と銘打って行われるこの試合で最高の見せ場を作ると、スタンドのファンが涙を浮かべる場面もあった。阿部は「感謝しかない。ありがとう。DeNAのファンの皆さん、ラミレス監督、対戦してくれた投手。この試合に携わってくれた皆さんに感謝の気持ちしかありません。最高です!」とコメントした。
阿部は8回の守備についた直後に交代を告げられ、原監督や選手たちと言葉を交わしながらベンチに退いた。
試合後のセレモニーでは阿部のスピーチも行われた。
◆阿部慎之助スピーチ全文
まずはじめに今日このような試合を企画していただいた、巨人軍の皆さま本当にありがとうございます。そして、このような試合に付き合って下さいましたラミちゃん、ベイスターズファン、本当にありがとうございます。もちろん、今日もたくさん慎之助コールをしていただき本当に感謝しています。ありがとうございます。今年で現役は終わりますが、これから本当に大事な勝負が残っています。それに向けてチーム一丸となって、必ず日本一になります。そのためにまたみなさんの声援を力にして…。したい! そのために今まで以上にご声援よろしくお願いします。今日は本当にありがとうございました。