【巨人】阿部、1574日ぶり捕手「『キャッチャーはやっぱり無理だな』って姿を見せてやるよ」

3月のオープン戦でマスクをかぶった阿部。ファンの前で最後の「捕手・阿部」の姿を見せる
3月のオープン戦でマスクをかぶった阿部。ファンの前で最後の「捕手・阿部」の姿を見せる

 巨人の阿部慎之助捕手(40)が、レギュラーシーズンの本拠地最終戦となる27日のDeNA戦(東京D)で、1574日ぶりにキャッチャーマスクをかぶる。今季限りでの現役引退を表明したレジェンドに敬意を表し、「ありがとう 慎之助」と銘打って行われるこの試合。背番号10は、慣れ親しんだ「4番・捕手」で先発出場。数々の感動を与えてくれた最強捕手として後輩に、ファンに“最後の雄姿”を披露する。

 胸の高鳴りを抑えるように、阿部はちょっとだけ自虐的に笑ってみせた。「『キャッチャーはやっぱり無理だな』って姿を見せてやるよ」。巨人一筋、19年。チームを8度のリーグ優勝に導いた男のために用意されたのは、代名詞の復活だ。本拠地最終戦となる27日のDeNA戦に「4番・捕手」でスタメン出場する。1軍公式戦でキャッチャーマスクをかぶるのは、15年6月6日のソフトバンク戦(東京D)以来、実に1574日ぶり。誰もが慣れ親しんだあの光景がよみがえる。

 ありがとう、慎之助―。その思いは、みんな同じだ。宮本投手総合コーチは「我々は最高のプロデュースを。阿部慎之助の全てを、ファンへ。先発? マシソンでいきます」と明かした。阿部が捕手を離れたのは、相手打者のファウルがマスク越しに顔を直撃して首を痛めたことが原因だが、その時マウンドに立っていたのがマシソンだった。「もう一度マシソン(の球)を受けたい」という阿部の希望を受け、マシソン本人も宮本コーチも全面協力を申し出た。

 指名を受けた助っ人右腕は、阿部への感謝の思いがあふれ出た。「来日当時は、スピードがあっても制球力がなかった。彼の助けがなければ、8年間も日本でプレーすることはできなかった。プライベートで食事に誘ってくれたり、自分を近いチームメートとして扱ってくれた」。ほどよく力を抜く投球スタイルを教わったことが、日本での成功につながった。4年前のあの試合で止まったままの時計の針を動かせるのは、マシソンしかいない。

 2番手投手として阿部と組むのは、やはりあの男だ。「マシソンの後? ド突かれますか。おかわりしますか。先輩、後輩でね。思い出に残る再現フィルムを。笑って終えたい」と宮本コーチ。12年の日本シリーズ。頂上決戦でサイン見落としを犯し、マウンド上で阿部に頭をポカリとたたかれた沢村だ。中大の後輩でもある剛腕は「もしかしたら泣いて投げられないかもしれない…」とポツリ。そんなことにでもなれば、あの日のように背番号10が再び鬼の形相でマウンドまで気合を入れに来てくれるだろう。

 阿部はこの日、G球場での全体練習開始前に早出練習に打ち込んだ。体に染みついたルーチンなのだろう。キャッチャーミットを手に、畠のキャッチボール相手も務めた。「誰よりも野球が好き。死ぬ寸前まで野球が好き」―。そんな阿部の雄姿を、目に焼きつけろ!(尾形 圭亮)

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