世界記録保持者・鈴木雄介ら「頼もしい陣容」で日本勢の初優勝へ

山西利和
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鈴木雄介
鈴木雄介

 19年ドーハ世界陸上(カタール)は27日に開幕。今大会のトラック&フィールドの個人種目および競歩は、表彰台に立った日本勢最上位選手が20年東京五輪代表に内定する。スポーツ報知では、世陸期間中も各種目の評論家陣による解説を掲載。競歩の谷井孝行氏(36)が、担当種目のメダル候補たち、有力海外勢の動向を語り合った。(取材・構成=細野 友司)

 今回、金メダル候補筆頭に挙がるのが男子50キロ競歩。世陸は2大会連続で日本勢が表彰台に立っており、今大会は20キロで世界記録を持つ鈴木雄介が参戦することでも話題を呼んでいる。

 谷井氏「鈴木は安定したフォームに20キロのスピードを兼ね備えているのが最大の武器。20キロでは五輪や世陸も出場した経験値がある。いかにスピードを使う勝負どころを見極め、後半に余力を残して仕掛けられるかが大事になる。18年アジア大会を制した勝木は、50キロ全体を考えてレースを組み立てていく能力が高い。野田はハイペースを維持する力にたけるが、後半にしっかり勝負するためにも警告をもらわない歩きを序盤からすることが大切。3人とも表彰台を狙う力は十分ある」

 海外勢では50キロ世界記録保持者のY・ディニ(フランス)を筆頭に、16年リオ五輪金メダルのM・トート(スロバキア)らが日本勢の初優勝を阻みうる存在だ。

 谷井氏「ディニは爆発力がすごい。ハイペースで前半から押していけるのが強みになる。ただ反面、30キロ以降失速して8位だったリオ五輪のように、後半は安定しないケースもある。トートは安定感が持ち味なので、ある程度彼を見ながらレースを進めることも必要。リオ五輪4位のダンフィー(カナダ)や中国勢も上位の力がある。いずれにしろ、高温多湿の条件下で後半の勝負どころをいかに見極められるかがメダルを左右する」

 今回、初の表彰台が期待できそうなのが、男子20キロ競歩。五輪&世陸でのメダルはないが、山西を筆頭に頼もしい陣容がそろった。

 谷井氏「山西は6月にラコルーニャ(スペイン)で行われた競技会で、1時間17分台の好記録で優勝した。この大会は世陸の前哨戦。持ち味のロングスパートに成功して勝てた試合内容も良く、期待が持てる。18年世界チーム選手権を制した池田は、ラストスパートのキレが魅力。16年リオ五輪代表の高橋も、ペースの上下動に対応して持ち味のスピードを出せれば十分戦える。中国勢、欧州勢が有力だが、日本勢もメダルの力はある」

 ◆谷井 孝行(たにい・たかゆき)1983年2月14日、富山・滑川市生まれ。36歳。高岡向陵高―日大。50キロ競歩が主戦場。五輪は2004年アテネ大会で初出場し、16年リオ大会まで4大会連続出場。15年北京世陸で日本競歩界初の銅メダル。今年2月に現役引退し、自衛隊で後進の指導にあたる。

 ◆競歩の東京五輪への道 代表枠は最大3。ドーハ世界陸上で表彰台に立った日本勢最上位の選手は、即時内定。それ以外は選考レースの結果で決まり、各大会の日本人最上位者が内定を得る(20年5月までに派遣設定記録を満たすことが条件)。男女20キロが日本選手権(20年2月)と全日本能美大会(同年3月)。男子50キロは、全日本高畠大会(19年10月)と全日本輪島大会(20年4月)が対象。

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