1週間500球 来春センバツから球数制限導入へ…高野連有識者会議

有識者会議後、会見する中島委員(右)と川村委員
有識者会議後、会見する中島委員(右)と川村委員

 日本高野連が発足させた「投手の障害予防に関する有識者会議」の第3回会合が20日、大阪市内で開かれた。

 11月29日に行われる日本高野連理事会への提言に、春夏の甲子園大会と地方大会の公式戦を対象に「1週間で500球以下」の球数制限導入を明記することを決めた。早ければ、来春の第92回センバツ大会からの導入を見込む。3年間を試行期間として検証も行い、2023年シーズンからのルール化を目指す。

 「500球」は、1995年に臨床スポーツ医学会による「青少年の野球障害に対する提言」にある「高校生は1日100球、1週間500球を超えないこと」を基準にした。正富隆委員(日本高野連医科学委員会委員)は「強いエビデンス(根拠)があるわけではないが、500球をまずやってみて、検証する努力をしたい」と説明。軟式も含まれ、日本高野連が主催ではない国体や明治神宮大会は今後、検討する。

 3年間を試行期間としたことについて、座長を務める中島隆信委員(慶大商学部教授)は「複数投手制が必要。投手を育成するには時間がかかる」と準備期間に充てるため、罰則を設けない「努力目標」とした。11月5日の第4回会合に向けて「3連投禁止」などの骨子を作り、理事会に諮る。

 また、日本高野連は金属バットの性能見直しに着手したことも発表した。最大径を67ミリから木製バットの平均的な太さである64ミリにし、高い反発性の抑制を図る。田名部和裕委員(日本高野連理事)は「若干、飛距離は落ちるが、打撃優位になっている環境を変えないと、投手の障害予防につながらない」と、最短で22年から「飛ばないバット」の導入を目指すことを明かした。

 有識者会議は、昨年12月に新潟県高野連が1試合100球とする独自の投球数制限の導入を表明(のちに見送り)したことをきっかけに発足。過密日程の緩和、球数制限、飛ばないバットの導入と、高校野球が「選手ファースト」の時代を迎えつつある。(伊井 亮一)

 渡辺元智委員(横浜高前監督)「(1週間500球は)現時点では理想的な数字。地方大会でも投手の過度な負担が減る。個人的な見解で投手が1人しかいない場合は少し不安。複数投手を育てる必要がある」

 富樫信浩委員(新潟県高野連会長)「我々としてはうれしい。様々な可能性としての議論が進んだのはいい。(1週間500球は)問題提起をさせていただいたので違和感はない」

 小宮山委員「500という数字を意識させることで、大人(指導者)が正しい判断をして、生徒(選手)を守ることにつながる。数字を具体的に挙げないよりはいい。投手を上手にやりくりするのは大人の仕事」

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