誰も不備指摘できなかったのが問題 右代の世陸出場取り消し…記者の目

右代の世界陸上出場取り消しについて謝罪した麻場強化委員長
右代の世界陸上出場取り消しについて謝罪した麻場強化委員長

 日本陸連の麻場一徳強化委員長は18日、都内で会見し、十種競技の右代(うしろ)啓祐(33)=国士舘ク=がドーハ世界陸上出場を認められなかった問題を謝罪した。右代は4月のアジア選手権優勝と6月の日本選手権優勝で国内選考基準を満たして代表内定を得ていたが、国際陸連の承認を得られなかった。「心技体に加え、人間性も優れたアスリート。こういう思いをさせて非常に無念に思う。我々の体制のレベルが低い」と猛省した。

 陸連の落ち度は明白だ。選考要項上で、内定した場合でも資格審査によって出場不可となる可能性を明記しさえすれば良かった。右代も内定後の3か月間で、海外大会などで参加標準を破る努力をする余地は十分あった。選手ファーストのはずが、選択肢の幅を狭め、結果的に直前での出場取り消しという事態を招いた。リオ五輪旗手を務めたほどの選手に不利益を被らせたことは、猛省するほかない。

 当該規定は、英文の要項上に明記されている。国内要項の不備を誰も指摘できなかったのも問題だ。陸連は選手や指導者に研修会やウェブサイト上で周知を図ってきたが、十分浸透していなかったことになる。今季から世界ランキング制度も新設され、今後は要項も複雑化する。陸連も選手も、目指す頂は同じはず。憂いなく競技に専念できる体制作りが、切に求められる。(陸上担当・細野 友司)

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