大迫傑、五輪枠かけMGC「自分の中の『傑』作にしたい」代表切符獲得へ火花

MGCの記者会見で談笑する大迫傑(右)と村沢明伸(後方中央は中村匠吾=カメラ・相川 和寛)
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MGC出場男子30選手の自己記録ランキング
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 マラソン日本記録保持者の大迫傑(28)=ナイキ=が東京五輪代表選考会MGC(マラソングランドチャンピオンシップ、15日)を「傑作」の舞台にすると宣言した。出場する男女全40選手(男子30、女子10)が13日、都内で会見。大迫は意気込みを1文字で「傑」と表現した。前日本記録保持者の設楽悠太(27)=ホンダ=ら男子の「4強」は万全をアピールし、上位2人の代表切符獲得へ早くも火花を散らした。

 強気がにじんだ。大会への意気込みを漢字1文字で表現するようリクエストされ、大迫は自らの名前「傑」をボードに書いた。「深く突っ込まれると困るんですけど…」と苦笑いしつつ、真意をこう話した。

 「今までやってきた中で、一番の練習ができた。心身ともに充実している。自分の中の傑作にしたいという思い」

名前は母が響きで 父・猛さん(57)は名前の由来について「妻が『すぐるという呼び名がかわいい』と言っていたことと、『飛び抜けてすぐれた』というイメージが強くて良いと思いました」と明かす。3000メートルと5000メートルに加えて、18年10月のシカゴ・マラソンで2時間5分50秒をマークして3種目の日本記録保持者になった28歳。名前を体現する走りを見せてきた。

 順風満帆に見えるキャリアだが今年3月、極寒の東京マラソンで29キロ過ぎに途中棄権。「あのときはシカゴが(日本記録を出して)良くて、東京もきっと走れるはずだと、前のめりになっていた。自分で焦りをつくり、かみ合わなかった」。そこから休養を挟んでマラソントレーニングを再開。一つ一つの練習は質も量もアップさせた。挫折を知って強くなる。設楽悠太、井上大仁、服部勇馬と「4強」と呼ばれ注目も集まる中で「皆さんが言うほど、マラソンランナーは他人を意識しないですよ」と己と対峙(たいじ)し続けた。

 これまでは挑戦者として臨んだ42・195キロだったが、今回は日本記録保持者としてチャレンジを受ける。どんな横綱相撲を見せるのか―。「福岡もシカゴも優勝を狙ってきたのは同じ。単にMGCになったというだけ」といたって冷静だ。「最後に勝てばいい話。そこに向けて力を温存して、しっかり強さを見せたい」。丸刈り頭にしたのは6月。両耳にはピアスをつけた。大一番へ気合を込めたのではなく、無駄なものをそぎ落とし、キラリと光る個性の表れだ。どこまでも大迫らしく。傑作の主役は、誰にも譲らない。(太田 涼)

 ◆「傑」の意味 広辞苑によると、「すぐれていること。ぬきんでていること。また、すぐれた人物」。また、「傑作」は「文学・美術・工芸などで、すぐれて出来ばえのよい作品。名作。また、よい出来ばえ」という意味がある。

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