テレ朝・下村彩里アナ、入社5日で聞こえた鼓動「カメラの前の緊張感は別格」

本物の犬が振り返るかどうかで、鳴きまねの精度を磨くという下村彩里アナ
本物の犬が振り返るかどうかで、鳴きまねの精度を磨くという下村彩里アナ

 アナウンサーの素顔に迫る新企画「Ho!送局の華」。今回はテレビ朝日の下村彩里アナウンサー(25)です。大学時代の2015年にミス・インターナショナルで準ミスに輝いた大型新人。入社直後から看板番組「報道ステーション」(月~金曜・後9時54分)で金曜日の天気を担当している。過去にも経験してきた大舞台だが「カメラの前の緊張感は別格です」と笑う。(浦本 将樹)

 その瞬間、これまで味わったことのない緊張感がこみ上げた。今年4月5日の「報道ステーション」。入社5日目の下村アナがカメラの前に立った。腕を組んで見守る上司、祈るように両手を重ねる先輩アナ。「スタッフさんの『5、4、3…』の声に合わせて自分の胸の鼓動が実際に聞こえました」と振り返る。

 大舞台には慣れているはずだった。4歳からクラシックバレエを習い海外留学もしたほど。大学時代の15年には「ミス・インターナショナル2016」に出場。六本木で行われた日本代表選考会ではライバルと関係者の熱気の中、ファイナリストまで残り準ミスに選ばれた。

 「今思うと、あまり緊張しませんでした。比べて(番組の)スタジオは機械を冷やすために意外と寒いんです。独特の緊張感があります」

 番組では、お天気コーナーの3分間を担当。予報士の喜田勝氏とともに天候の話題や翌週の天気を伝える。「喜田さんが話しやすいようにと心がけています。でも当初、オンエアを後で見たら『はい』『はい』『は~い』と『はい』しか言っていなくて落ち込みました」。相手が話しやすい相づちの打ち方も研究する。

 印象に残る失敗は、初めてパネルを使って説明した回。リハーサルも入念に行ったはずだが、本番でパネルを見たら頭の中の全てが消し飛んだ。

 「パネルが浮き出ているように見えてきちゃって。そのうち目にも入らなくなりました。異変に気づいた喜田さんが『雨マークついていますよね』と私のセリフを言ってくれても我に返れず『~なんすよね』と、ろれつも回らなくなった。先輩から電話がたくさんかかってくるし、帰って録画を見ると涙が止まりませんでした。思い出すと今でも泣きそうです」

 翌週の新人研修では「下村強化期間」と不名誉なサブタイトルがつけられ「きちんと朝食を食べていなかった」「滑舌が甘い」「がっちり覚えすぎ」など失敗の原因を約20個抽出。さらに、嫌というほどパネルを使って練習した。「すぐに鍛えてもらったおかげでトラウマにならずに済みました」と力業で克服した。

 同期で元乃木坂46の斎藤ちはるアナ(22)は入社式当日に「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜・前8時)に生出演。アシスタントとして活躍する。「斎藤が今の番組に決まったときは私も泣いて喜びました」。ライバルというより、心でつながった同志のような関係。オンエアは毎朝必ずチェックする。「彼女は朝4時に起きて原稿を読んでいる。私が眠いなんて言ってられません」。同期の仕事ぶりにも刺激を受ける。

 アナウンサーになったのは16年の熊本地震に準ミスとして復興支援に行ったのがきっかけ。すべて閉まった商店街にたたずむ老人に「頑張って」と声をかけた時だ。「もう十分、頑張ってるばい。そう言われるのが僕たち一番苦しいよ」と返され、頭を殴られたような衝撃を受けた。

 「何であんな安易な言葉を使ってしまったんだろう、と後悔しました。何げない言葉が相手に負担になることがある。現場に行かないと分からないことをアナウンサーとして伝えたい」

 目標は世界の懸け橋になること。「来年の東京五輪には海外の方がたくさん来ます。私はスポーツというよりも、日本と海外とお互いの文化を伝え合う仕事がしてみたい」。アナウンス部の女性で一番の高身長の下村アナが、体に負けない大きな夢を描いた。

 ◆華の内側に鋼のメンタル…記者が見た

 準ミス時代、グランプリに輝いたのはTBSの山形純菜アナ。そして同期には元乃木坂の斎藤アナ。周囲へのライバル心が気になっていたが、取材してみて、全くなさそうだったのが意外だった。

 写真撮影の際、姿勢のバリエーションが多かったため「慣れてるんですか?」と聞いてみると「これは斎藤に教わったんですよ」とアイドルらしいポーズをたくさん見せてくれた。ライバルではなく本当の仲良しなんだと納得させられた。

 今春、関係者向けの懇親会で司会を務めた際は、テレ朝・早河洋会長を前に「173センチで一番の長身です。“白い巨塔”と呼ばれています」とドラマ名にかこつけ、こわもての会長も笑顔。就職活動の面接では犬の鳴きまねを披露し「不穏な空気が流れた」(本人談)が現にアナウンサーになっている。

 オンエアで緊張した話はしていたが、顔は笑っていた。華のあるビジュアルの内面にあるのは鋼のメンタルだと思う。どんな番組を担当しても動じなさそうだ。

 ◆下村彩里(しもむら・さいり)
 ▼生まれ 1994年8月30日、東京都出身。25歳
 ▼入社 日本女子大家政学部卒業後、2019年入社。同期は斎藤ちはるアナ、布施宏倖アナ、仁科健吾アナ
 ▼身長 173センチ
 ▼留学歴 バレエでカナダとイタリアに1年ずつ
 ▼特技 I字開脚、姿勢改善ストレッチ、バイオリン、犬の鳴き声のまね
 ▼血液型 A
 ▼好きな映画 「ラ・ラ・ランド」、「レ・ミゼラブル」、「ビューティフル・マインド」
 ▼お気に入りの本 「夢をかなえるゾウ」(水野敬也)、「永遠の0」(百田尚樹)
 ▼子供の頃好きだったテレビ番組 「クレヨンしんちゃん」、「それいけ!アンパンマン」
 ▼尊敬する人 2人の祖父
 ▼取材してみたい人 羽生結弦

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