【二宮寿朗の週刊文蹴】ミャンマー戦、陰のMOMは冨安

ミャンマー戦の前半、パスを出す冨安
ミャンマー戦の前半、パスを出す冨安

◆W杯アジア2次予選 ミャンマー0―2日本(10日、ミャンマー・ヤンゴン・トゥウンナスタジアム)

 W杯予選は結果が第一。高温多湿、雨でぬかるんだ劣悪なピッチ…アウェー感満載だったミャンマー戦の2―0勝利に格段、ケチをつける要素はない。前半に2点を取って“セーフティーリード”を維持したのだから。先のパラグアイ戦に続き、クリーンシートを達成できたのも収穫だ。

 ミャンマー戦のマン・オブ・ザ・マッチ(MOM)はパンチの利いた先制ミドル弾を決めた中島翔哉だと思うが“陰のMOM”には20歳のセンターバック、冨安健洋を推したい。その落ち着きぶりたるや、もう何年もA代表でやっているような貫禄。アジア予選デビューの重圧も感じられなかった。

 堅牢を築く人には判断ミスがない。相手がクリアするボールを出足鋭くことごとく拾い、彼のところから再び攻撃が始まった。パスの質もいい。あの先制点も冨安から中島にパスが渡って生まれている。攻守において貢献度が高く、見るたびにグレードアップしている。

 福岡時代に一緒にプレーした坂田大輔氏(18年3月に引退)から「身体能力はケタ違い。吸収能力も非常に高い。すごい選手になると思いますよ」と聞いたのは、彼がA代表入りして間もないころだった。高く、強く、速く。パス能力も高く、何よりもインテリジェンスに富む。DFで初となるUEFA最優秀選手賞を獲得した“突破を許さない男”オランダ代表フィルジル・ファンダイク(リバプール)とダブらせる声にもうなずける。

 冨安は今夏、イタリアのボローニャに移籍。本職ではない右サイドバックで適応力を見せ、開幕戦から2試合続けてファン投票によるチームMVPに選ばれている。パラグアイ戦では後半から右サイドに回り、突破されない力のみならず突破する力も見せつけた。試合をこなしながらスケールアップしていくタフガイ。どこまで伸びていくのか、ちょっと予測がつかない。(スポーツライター)

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