◆広島3x―2中日(12日・マツダスタジアム)
3位・広島が堂林翔太内野手(28)のサヨナラ打で劇的な勝利。2位・DeNAとのゲーム差を再び「0」に縮めた。チームは3カード連続の勝ち越しで、03年に並ぶ最多タイの今季11度目のサヨナラ勝利を収めた。
同点の9回1死一、二塁。堂林が1ボールから低め直球を豪快に空振りした直後、浮いたフォークを左翼線に運んだ。自身にとって2014年4月2日のヤクルト戦(マツダ)でのサヨナラ本塁打以来のサヨナラ打。7日にフリーアナウンサーの枡田絵理奈夫人(33)との間に第3子が生まれたばかりのイケメンが、今季3本目の安打で今季初のお立ち台に登壇して、歓喜の雄たけびを挙げた。
(ヒーローインタビュー)
―今の歓声は。
「サイコーで~す! ありがとうございます」
―打席で考えていたことは。
「相手に向かっていく気持ち。それだけでいきました」
―感触は。
「感触は良かったんですけど、もしかしたら(左翼手に)捕られるかなと思った。抜けて本当に良かったです」
―ベンチからどのように戦況を見ていたか。
「準備はずっとしていたので、いつでもいけるようにはしていました。接戦だったので、何とか勝ちたかった。何とか勝てて本当に良かったです」
―1軍の舞台から遠ざかる時期もあった。
「そうですね。なかなかうまくいかないことが今年も多くてつらかったですけど、こういうことがあると思って頑張ってこれたと思います」
―2位・DeNAが負けてゲーム差なし。
「もう前を向いてやっていくだけだと思うので、チーム一丸となって戦っていきたいと思います」
―残り8試合。ファンへ。
「もう全部勝つ気持ちでチーム一丸となって戦っていきたいと思います。これからも応援よろしくお願いします」
(囲み会見)
―高めの球。球種は。
「フォークじゃないですかね」
―打席での狙いは。
「もうストライクゾーンに来た球はどんどんいこうと思っていたんで、浮いてきたフォークを仕留められたのかな」
―前進守備の外野を抜けた。
「その前に真っすぐを“大空振り”して、そこでパッと冷静になれた部分もあったかなと思います」
―苦しい時期。
「今年はけがもありましたし、なかなかヒットも出ず、つらかったんですけど、ファームで前を向いてやっていました。こういう(うれしい)ことが今後もあると思って、これからもしっかり練習を続けたいと思います」
―前打者の長野が敬遠された。
「すごく自分の中で集中してましたし、その中でも冷静になれた部分もありました。(でも)あの敬遠は火がつきましたね」
―苦しんだ末の歓喜。
「サヨナラ(安打)も久々ですしね。5年ぶり? 本塁打? ライトでしたっけ? “それぶり”なんで忘れてたことを思い出したような感じでしたね」
―日々の打席内容は。
「分かんないですけど、やれることをやろうと思って、2軍でもやってきたつもりです」
―継続している事柄は。
「いいときも悪いときも練習は続けていこうと。そういうところから見直していこうと。変えなかったですね。練習は続けています」
―ヒーローインタビュー時に号泣するファンも。
「そういう方もいると思うと、打てて良かったです」
―第3子が誕生。モチベーションは上がっていたか。
「そうですね。もちろんそこは第1子からそう。そこは変わらないです(笑い)。でもタイミングがタイミングで、第3子が生まれた後にこういうヒットも生まれたので。何言ってるか分かんないですが、いい報告ができると思います」
―生まれた日は。
「(今月)7日です」
―大事な試合が続く。
「負けられないと思う。僕も1軍が久々なのでうれしいですし、1つでもなれるように頑張りたいです」
―野間と鈴木が気配を消しながらお立ち台に近づき、バケツ水のシャワーを浴びせた。ビショビショになるのも久しぶり。
「気配は感じてました。でも僕も逃げ遅れて(笑い)。誰もいないところにかけられるのが理想でしたけど(苦笑)」
◆広島・野間峻祥外野手(水の入ったバケツを持ってお立ち台に向かう際、ファンもよく理解したもので野間や鈴木に声援を送ることなく黙っていたが)「(堂林うしろ~とか)言ってもらったら困るんで(笑い)」